2月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円とドルがほとんどの主要通貨 に対して上昇。ドイツの企業景況感指数や米消費者信頼感指数が 低下したことから、安全資産としての両通貨に買いが広がった。

円はすべての主要16通貨に対して値上がりした。米消費者信 頼感指数が10カ月ぶりの低水準となったほか、景気や労働市場に 対する懸念からこの統計の現況指数が27年ぶりの低水準に落ち込 んだことが背景。ユーロは円に対してほぼ3週間ぶりの大幅安。 2月の独Ifo企業景況感指数は11カ月ぶりに悪化した。

為替取引を手がけるテンパス・コンサルティングのストラテ ジスト、ジョン・ドイル氏は「経済指標が弱い内容となり安全性 への逃避が活発化するなか、わずかにリスク離れがみられる」と 指摘。「この日の統計は、労働市場が低迷し続ける限り消費者は 財布のひもを緩める用意がないことを示した」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時1分現在、円はドルに対して前日 比1%高の1ドル=90円20銭(前日は同91円14銭)。ドルは対 ユーロで0.6%高の1ユーロ=1.3510ドル(前日は同1.3596ドル)。 ユーロは対円で1.7%安の1ユーロ=121円87銭(前日は同123円 92銭)と、終値ベースでは4日以来の大幅下落となった。

円とドルの上昇の背景には、低金利通貨で資金を調達し、高 金利通貨で運用するキャリー取引を解消する動きが進んだことが ある。米国の政策金利は0-0.25%、日本は0.1%であるため、ド ルと円は調達通貨として選好されている。

「真っ暗闇の消費者信頼感」

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した2月の 消費者信頼感指数は46.0と、前月の56.5(速報値は55.9)から低 下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値の55.0を 下回った。

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会 社FOREXドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター) のチーフ為替ストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「消費 者信頼感は真っ暗闇の数値だ。この結果リスク取引が圧迫されて いる」と指摘。「米国債は上昇、利回りは低下し、円を押し上げ ている」と述べた。

ブルームバーグの相関・加重通貨指数によると、円は1.9%上 昇の389.75と、4日以来の大幅な上昇となった。同指数は10カ 国・地域の通貨に対する円の価値を示す。

ドルは主要16通貨中15通貨に対して値上がりした。バーナン キ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は24日、米経済に関する 半期報告を議会に提出、金融政策について証言する。

長期にわたって

FRBは18日に公定歩合を0.5%から0.75%に引き上げ、金 融機関に対し短期の借り入れにおいてFRBへの依存度低下を促 した。FRBはまた、景気情勢が政策金利の「長期にわたり異例 の低水準」に維持することを正当化する公算が大きいとの見解を あらためて示した。

ユーロはドルと円に対して下落。ドイツのIfo経済研究所 がまとめた2月の独企業景況感指数が95.2と、前月の95.8から低 下したことがきっかけ。ブルームバーグがまとめたエコノミスト の予想中央値では、2月は96.1への上昇が見込まれていた。同指 数は09年3月に82.2と26年ぶり低水準を記録した。

◎米国株式市場

米株式相場は続落。2月の米消費者信頼感指数が2009年4月以 来の低水準だったことが、景気回復ペースが鈍化するとの懸念に つながった。

クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス) や半導体のインテル、アルミ生産のアルコアはいずれも下落。石 油のエクソンモービルやシェブロンを中心に、S&P500種株価 指数のエネルギー株価指数を構成する39銘柄すべて値下がりした。 この日の原油価格は下落、バレル当たり79ドルを下回った。

フィフス・サード・アセット・マネジメントでチーフ投資責任 者として180億ドルの運用に携わるキース・ワーツ氏は、「市場 参加者の頭の中には雇用と株価動向という2つの大きな問題があ る」と述べ、「株式市場が消費者信頼感のトーンを決定づけたよ うだ。最近見られた調整局面がこの統計内容に示されている」と 続けた。

S&P500種株価指数は前日比1.2%安の1094.6。ダウ工業株 30種平均は100.97ドル(1%)下げて10282.41ドル。

この日S&P500種の下げは2月4日以来で最大。昨年3月に 記録した12年ぶり安値からの戻りは62%弱となった。

バーナンキ議長証言

前日の米株相場は、米政策金利が引き続き過去最低水準で据え 置かれるとの観測が強まったものの商品株が売りを浴び、下落し て取引を終了した。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB) 議長は経済と金融政策について、24日に下院の委員会、25日には 上院委員会でそれぞれ証言する。

GFTの市場ストラテジスト、デビッド・モリソン氏は「トレ ーダーはバーナンキ議長の証言を心配げに待っている」と述べ、 「市場参加者の期待は、先週の公定歩合引き上げが金融政策見通し とは関係ないとあらためて示されることだ」と続けた。

アメックスは2.6%、インテルは2.3%、アルコアは2.7%それ ぞれ下げた。

消費者信頼感指数

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した2月の消 費者信頼感指数は46.0に低下。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想中央値の55.0も下回った。前月は56.5と、速報値 (55.9)から上方修正された。

現況指数は19.4と、前月の25.2から低下し、27年ぶりの低水 準を記録した。景気や労働市場に対する懸念が背景にある。

エクソンとシェブロンはそれぞれ0.7%と1.3%値下がり。この 日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は 前日比1.45ドル(1.81%)安の1バレル=78.86ドルで終了した。

家庭用品小売りのホーム・デポは上昇した。同社が発表した第 4四半期決算によると調整後の1株当たり利益は24セント、ブル ームバーグがまとめた予想平均値は同16セントだった。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。消費者信頼感指数が市場予想を上回る落ち 込みとなったことから、この日の2年債入札(発行額440億ドル) で旺盛な需要が見られたことが背景にある。

2年債入札の結果によると、最高落札利回りは0.895%と、入 札直前の市場予想の0.912%を下回った。バーナンキ米連邦準備制 度理事会(FRB)議長は24日、金融政策について議会で証言す る。

キャボット・マネー・マネジメントの債券ポートフォリオマ ネジャー、ウィリアム・ラーキン氏は、「2年債は最良の選択だ。 インフレが問題になるとは誰も感じていないからだ」と指摘。 「流動性と安全性から見て、かなり魅力的だ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨー ク時間午後4時22分現在、既発2年債利回りは前日比5ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01ポイント)低下の0.84%。同年債 (表面利率0.875%、2012年1月償還)価格は3/32上げて100 2/32。 10年債利回りは3.69%。一時12bp低下し、下げ幅は4日以来最 大となった。

2年債入札では、投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.33 倍と、過去10回の入札の平均3.03倍を上回った。

「ファンダメンタルズ」

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、ダン・グリーン ハウス氏は「米国債への需要は依然として強い」と指摘。「経済 のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)はなおも脆弱(ぜいじゃ く)で、バーナンキ議長が長期にわたる低金利維持をあらためて 表明すると見込まれている」と述べた。

この日の2年債入札で間接入札の落札全体に占める割合は

53.6%。1月26日の入札では、43.1%だった。過去10回の入札の 平均は44.6%。

証券会社や資金運用会社などプライマリーディーラー(米政 府証券公認ディーラー)以外の直接入札の比率は8.2%。前回の入 札では10.8%、過去10回の平均は9.2%だった。

米財務省はあす24日に5年債(発行額420億ドル)、25日に 7年債(発行額320億ドル)の入札を実施する。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した2月の 消費者信頼感指数は46.0に低下。ブルームバーグがまとめたエコ ノミスト予想中央値を下回った。

FRBの金融政策報告

バーナンキFRB議長は24日に下院、25日に上院でそれぞれ 半期金融政策報告を行う。

モルガン・スタンレー・スミス・バーニーの債券ストラテジ スト、ケビン・フラガナン氏「バーナンキ議長がさらなる見解を 提示するとは誰も予想していない」と指摘。公定歩合引き上げに ついて「FRBはあらゆる手段を通じて、政策面での重要性はな いことを伝えた」と述べた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は下落。ドルが上昇したことで代替 投資としての金の魅力が弱まり、下げ幅は2週間ぶりで最大とな った。

ドルはユーロに対して一時0.7%上昇した。年初から前日まで の上昇率は5.4%。金の年初来の上げは0.6%。2009年には金は 24%上昇した一方、ドルの対ユーロ相場は2.5%下げた。

アーチャー・ファイナンシャル・サービシズの商品アナリス ト、スティーブン・プラット氏(シカゴ在勤)は「ドルは上昇基 調を維持している。銀は下げており、金は新規の買いを探ってい る」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金 先物相場4月限は前日比9.90ドル(0.9%)安の1オンス=1103.20 ドルと、下げ幅は5日以来で最大。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は下落。2月の米消費者信頼感指数が 10カ月ぶり低水準となったことで、エネルギー需要の回復が遅れ るとの見方につながった。

原油は5週間ぶり高値から一時は2.6%下げた。米民間調査機 関のコンファレンス・ボードが発表した2月の消費者信頼感指数 は46.0に低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の下 限を下回った。一方、前月は56.5に上方修正された。また、2月 のドイツ景況感指数は11カ月ぶりに前月を下回った。

PFGベスト(シカゴ)のバイスプレジデント、フィル・フ リン氏は、「米消費者信頼感指数の低下幅は極めて大きかった」 と指摘。「消費が再び低迷すれば、ガソリン需要が堅調となる可 能性は極めて低い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は 前日比1.45ドル(1.8%)安の1バレル=78.86ドルで終了。一時は

78.22ドルまで下げた。年初からは0.7%下げている。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は続落。ドイツのIfo経済研究所がまとめた 2月の企業景況感指数が市場予想に反して低下したほか、米消費 者信頼感指数が予想を下回り10カ月ぶり低水準となったことが嫌 気された。

オーストリアのライファイゼン国際銀行ホールディングは11 カ月で最大の下げ。筆頭株主との合併を検討していると発表した ことに反応した。独コメルツ銀行も安い。同行の2009年10-12月 (第4四半期)決算は、赤字幅が市場予想を上回った。また銅相 場が下げたことを手掛かりに、エクストラータやアングロ・アメ リカンなど鉱業株も売られた。

ダウ欧州600指数は前日比1.2%安の246.74で終了。下落率 は2週間余りで最大となった。

大和アセット・マネジメントのファンドマネジャー、グレガ ー・スミス氏は「真の景気回復かどうか誰も確実には分からない」 とした上で、「年内どういった状況になるかについての結論はま だ出ていない。刺激策は引き揚げられるのか、もしそうであれば、 経済にとってどういった意味を持つのか」と語った。

ライファイゼン国際銀行は12%安の34.96ユーロ。昨年3月 以降で最大の下げとなった。同行は、筆頭株主であるライファイ ゼン・セントラルバンク・エスターライヒとの合併を検討してい ると発表した。

コメルツ銀行は6.5%下落し5.64ユーロ。同行の第4四半期決 算は、純損失が18億6000万ユーロとなった。ブルームバーグがま とめたアナリスト12人の予想中央値では、12億6000万ユーロの 赤字と見込まれていた。

銅生産で世界4位のエクストラータは3.4%安の1055ペンス。 アングロ・アメリカンは2.7%値下がりし、2380ペンス。

◎欧州債券市場

欧州債市場ではドイツ国債が上昇。この日発表された2月の ドイツ景況感が予想に反して悪化したことをきっかけに、欧州中 央銀行(ECB)が政策金利を過去最低水準で維持する可能性が 強まった。

独10年債利回りは5週ぶり高水準付近から下げに転じた。ド イツのIfo経済研究所は23日、2月の独企業景況感指数が11カ 月ぶりに低下したと発表。エコノミスト予想は上昇だった。米民 間調査機関のコンファレンス・ボードがその後発表した2月の米 消費者信頼感指数が予想以上に低下したことから、国債相場は上 げ幅を拡大した。

ノルデア・バンクのチーフアナリスト、ニールズ・フロム氏 (コペンハーゲン在勤)は、「Ifo景況感指数が影響したのは 明らかだ。実に失望する内容だった。各国・地域の中銀がより長 期にわたって金利を据え置くための材料がそろっており、これが 国債への支援要因となっている」と語った。

ロンドン時間午後4時4分現在、独10年債利回りは前日比9 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.17%。22日 には先月15日以来の高水準となる3.3%まで上昇していた。同国 債(表面利率3.25%、2020年1月償還)価格はこの日、前日比

0.79ポイント上げ100.63。2年債利回りは6bp低下の1.01%。

一方、ギリシャ10年債は下落。同利回りは6.49%と、前日か ら7bp上昇した。ギリシャ2年債利回りは14bp上げ5.53%。 独2年債に対するプレミアム(上乗せ利回り)は455bpとなった。

◎英国債市場

英国債相場は続伸。世界的な景気回復足踏みの兆候の高まり を背景に、安全資産としての国債需要が高まった。

2年債利回りは昨年11月11日以来の低水準を付けた。この日 発表された経済統計では、2月のドイツ企業景況感指数が11カ月 ぶりに低下したほか、2月の米消費者信頼感指数が予想以上に落 ち込んだ。イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は、英 景気が再び悪化しないよう、当局者は「あらゆる適切な措置」を 講じると表明した。英国政府はこの日、銀行団を通じ2060年償還 の国債を売却した。24日には10年債入札を実施する。

ロイヤルバンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の債券ストラテジスト、ジェイソン・シンプソン氏は、「景気回 復の勢いが衰えた兆候が多数あり、複数の指標は反転しつつある」 と指摘。「債券市場にとっては好材料だ」と語った。

10年債利回りはロンドン時間午後4時5分現在、前日比5ベ ーシスポイト(bp、1bp=0.01%)低下の4.17%。同国債(表 面利率3.75%、2019年9月償還)価格は0.43ポイント上げ96.72。 2年債利回りは1.06%と、前日から5bp低下した。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net ニューヨーク 楽山 麻理子 Mariko Rakuyama +1-212-617-4903 mrakuyama@bloomberg.net Editor:Mariko Rakuyama, Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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