NY外為:円とドルが上昇、独景況感と米信頼感の低下で

ニューヨーク外国為替市場では 円とドルがほとんどの主要通貨に対して上昇。ドイツの企業景況感 指数や米消費者信頼感指数が低下したことから、安全資産としての 両通貨に買いが広がった。

円はすべての主要16通貨に対して値上がりした。米消費者信頼 感指数が10カ月ぶりの低水準となったほか、景気や労働市場に対す る懸念からこの統計の現況指数が27年ぶりの低水準に落ち込んだこ とが背景。ユーロは円に対してほぼ3週間ぶりの大幅安。2月の独 Ifo企業景況感指数は11カ月ぶりに悪化した。

為替取引を手がけるテンパス・コンサルティングのストラテジ スト、ジョン・ドイル氏は「経済指標が弱い内容となり安全性への 逃避が活発化するなか、わずかにリスク離れがみられる」と指摘。 「この日の統計は、労働市場が低迷し続ける限り消費者は財布のひ もを緩める用意がないことを示した」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時1分現在、円はドルに対して前日比 1%高の1ドル=90円20銭(前日は同91円14銭)。ドルは対ユー ロで0.6%高の1ユーロ=1.3510ドル(前日は同1.3596ドル)。ユ ーロは対円で1.7%安の1ユーロ=121円87銭(前日は同123円92 銭)と、終値ベースでは4日以来の大幅下落となった。

円とドルの上昇の背景には、低金利通貨で資金を調達し、高金 利通貨で運用するキャリー取引を解消する動きが進んだことがある。 米国の政策金利は0-0.25%、日本は0.1%であるため、ドルと円は 調達通貨として選好されている。

「真っ暗闇の消費者信頼感」

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した2月の消 費者信頼感指数は46.0と、前月の56.5(速報値は55.9)から低下。 ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値の55.0を下回っ た。

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会社 FOREXドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)の チーフ為替ストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「消費者信 頼感は真っ暗闇の数値だ。この結果リスク取引が圧迫されている」 と指摘。「米国債は上昇、利回りは低下し、円を押し上げている」 と述べた。

ブルームバーグの相関・加重通貨指数によると、円は1.9%上昇 の389.75と、4日以来の大幅な上昇となった。同指数は10カ国・ 地域の通貨に対する円の価値を示す。

ドルは主要16通貨中15通貨に対して値上がりした。バーナン キ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は24日、米経済に関する半 期報告を議会に提出、金融政策について証言する。

長期にわたって

FRBは18日に公定歩合を0.5%から0.75%に引き上げ、金融 機関に対し短期の借り入れにおいてFRBへの依存度低下を促した。 FRBはまた、景気情勢が政策金利の「長期にわたり異例の低水準」 に維持することを正当化する公算が大きいとの見解をあらためて示 した。

ユーロはドルと円に対して下落。ドイツのIfo経済研究所が まとめた2月の独企業景況感指数が95.2と、前月の95.8から低下し たことがきっかけ。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想 中央値では、2月は96.1への上昇が見込まれていた。同指数は09 年3月に82.2と26年ぶり低水準を記録した。

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