トヨタ社長:急成長で安全優先見失った―24日米議会証言へ、原稿要旨

トヨタ自動車の豊田章男社長は 24日、下院監視・政府改革委員会でリコール(無料の回収・修理) 問題に関する公聴会で証言する。ブルームバーグ・ニュースが23日 に入手した証言準備原稿の要旨は以下の通り。

◎トヨタの品質管理哲学

不具合が見つかれば、トヨタはいつも立ち止まって、問題の解 明に努め、改善に向けて改良を加える。問題から逃げたり、問題に 気付いていないふりをしたりすることは絶対にない。一段と改善し た製品を提供することが目標であり、創業以来の基本的な価値観だ。 全米のトヨタ関連者20万人もこの基本的な価値観を共有している。

◎リコールの原因

過去数年の事業拡大ペースは速すぎたかもしれない。トヨタの 伝統的な優先順位は第1に安全、第2に品質、第3に販売量だ。こ の優先順位に混乱が生じた。以前ほど立ち止まって考え、改善する ことができなくなり、顧客の声に耳を傾ける基本的な姿勢が弱まっ た。人材や組織を育成できるスピードを超えたペースで事業拡大を 追求した。われわれはこのことを真摯に受け止めるべきだ。これが リコールにつながったのは残念に思う。トヨタ車に乗って事故に遭 った方々に陳謝の意を表する。

◎今後の品質管理

これまでは日本の顧客品質エンジニアリング部門がリコールの 判断を下してきたが、不足していたのは顧客の視点だった。今後は 「顧客の安全第一」を念頭に経営陣が決定に責任を持つ。世界中の 顧客からの声が迅速に経営陣に届くようなシステムを構築し、必要 に応じて各地域が判断を下せるシステムも作る。さらに、世界の外 部専門家で構成する品質アドバイザー・グループも創設する。米国 の品質向上に向け重点的に投資する。品質向上センターを創設し、 製品安全責任者という新たなポジションを設ける。

さらに重要なこととして、経営幹部に実際に自動車を運転させ、 問題を実感させる。わたし自身、テストドライバーとしての訓練を 受けている。リコールされたアクセルペダルを搭載した自動車やプ リウスを運転し、改善前と後を比べた。問題の実地検証でしか、顧 客の立場に立った判断は下せない。報告書やデータに依存すること ではない。

米運輸省道路交通安全局(NHTSA)の調査に協力し、その 結果に関係なく、品質改善に努める。顧客の信頼を回復できるよう 個人的にも全力を挙げる。

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor:Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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