英経済は「重大局面」、デフレのリスクに直面-元財務省のブートル氏

英財務省の元顧問、ロジャー・ブ ートル氏は、英経済が「非常に重大な局面」に突入しつつあり、景気 が後戻りする脅威に対処するため、イングランド銀行(英中央銀行) は2000億ポンド(約28兆2500億円)の資産買い取り枠を拡大すべき だと訴えた。

調査会社キャピタル・エコノミクスの設立者でもあるブートル氏 は22日、ポリシー・エクスチェンジ主催のロンドンでのイベントで、 「二番底は現実に起こり得る可能性があり、デフレも現実のリスクだ」 と指摘。「われわれは極めて重大な局面に突入しようとしている。来年 に向けて非常に危険な状況になるだろう」と語った。

イングランド銀のキング総裁は今月、資産買い取り枠を拡大しな いと言うのは「時期尚早」と発言。総選挙を数カ月後に控えて、イン フレが加速し、失業者の増加が見通しを不透明にする中、政策担当者 らは景気回復の力強さを見極めようとしている。

ブートル氏は「人為的なインフレ上昇がひとたび終われば、イン フレ率は石が落ちるように低下するだろう」と予想。「イングランド銀 は量的緩和をさらに拡大すると表明する必要があるだけでなく、緩和 策を拡大する能力が無制限でないにしろ、決定的に大きいことを人々 に明確に示すことがもっと重要だ」と説明した。

「慎重になる理由」

ブートル氏はさらに、イングランド銀は「為替レートを注視し続 ける必要がある。ポンドがかなり著しく上昇しているように見えれば、 危険が迫っている。量的緩和をさらに拡大する必要さえあるだろう」 と述べた。

イングランド銀が今月公表した国内総生産(GDP)予想によれ ば、英経済は今年10-12月(第4四半期)までに年率2.7%の成長ペ ースを回復する見通し。英国の6四半期にわたる過去最長のリセッシ ョン(景気後退)は、昨年第4四半期に終わりを迎えた。

ブートル氏は「成長見通しについて極めて慎重になる正当な理由 がある」とした上で、「イングランド銀や財務省の数字はこの上なく楽 観的だ。実際に後退する重大なリスクを抱えながら、せいぜい順調に いってのろのろ進むだけと考えるのが妥当だ」と指摘した。

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