国庫短期証券、落札利回りを上回る-レポ金利昇警戒で売り圧力

短期金融市場で国庫短期証券(T B)に売り圧力が強まっている。投資家の需要低迷でディーラーの在 庫が積み上がる中、資金調達コストのレポ(現金担保付債券貸借)金 利が月末・月初にかけて上昇することが警戒されているためだ。

新発TB3カ月物89回債は前日比0.5ベーシスポイント(bp)高 い0.125%と、17日の入札の落札水準(0.1183%)を上回った。新発 TB6カ月物86回債も0.125%と5日の落札水準(0.1190%)を上回 り、市場関係者からは在庫を減らす動きが出ているとの指摘が聞かれ る。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「今月もレポ金利が上昇しそ うなので早めに処分する動きが出ている。潜在的には売りのマグマが たまっていただけに、誰かが売り始めると他の人も売り出す」という。

翌日物のレポは0.11-0.115%で推移し、当日の受け渡し分では

0.12%でも取引が成立した。国内証券のディーラーによると、資金の 取り手が増えて需給バランスがやや崩れており、TBの在庫が膨らん でいる証券会社が増えている証拠だという。

午後の本店共通担保オペ8000億円(25日-4月5日)の最低金利 は前回(23日-4月2日)より1bp高い0.11%だった。午前の国債買 い現先オペ8000億円(25日-3月4日)の最低金利は横ばいの0.11%。 月末の国債発行日から3月初めの税揚げ日にかけて資金需要が高まり やすい。

当日レポにしわ寄せ

最近のレポ市場では、受け渡し当日まで資金手当てを残す証券が 目立っている。日銀による翌日スタートの共通担保オペを待っている ためで、オペが見送られると当日の取引にしわ寄せがくる。TBの利 回りの低さを安い資金調達コストで補おうとして、ぎりぎりまで資金 調達を待つ傾向が見られ、調達の当てが外れると、金利が上昇する展 開になっている。

今月のTB3カ月物や6カ月物の入札では、いずれも落札利回り が0.12%を下回った。レポが実質的な下限0.10%付近まで低下し、デ ィーラーが積極的に応札したためだ。しかし、日銀は過度の金利低下 の抑制と市場機能の維持を理由に資金供給を減らすため、再びレポ金 利が上昇する展開になっている。

国内証券のディーラーは、最近のTB入札について、投資家の買 いたい水準を下回る利回りで積極的に落札する証券会社の動きに全体 が影響を受けやすく、結果的に在庫を抱えてしまいやすいと指摘。損 失を出してでも落札実績を残したいディーラーもあるという。

また、日銀が無担保コール翌日物を0.1%程度で誘導する一方、 翌日物のレポの上下の振れを許容する金融調節について、市場参加者 の間で議論もある。日銀は市場機能の維持を理由としているが、3カ 月物のTB利回りはターム物金利の低め誘導で上昇が抑えられている ため、レポ金利で調達するディーラーの損益の変動が大きくなってい る。

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