日本株は小反落、資源や輸出関連安い-米金融政策見極め、代金薄い

日本株相場は小幅反落。米金融引 き締め懸念を背景にした海外商品相場の先安観測の広がりから、鉱業 や商社、非鉄金属など資源関連株が下げた。為替相場の円高基調を嫌 気し、トヨタ自動車やファナックなど輸出関連の一角も安い。

日経平均株価の終値は前日比48円37銭(0.5%)安の1万352 円10銭。TOPIXは同2.38ポイント(0.3%)安の907.37。東証 1部33業種は、23業種が下落、上昇は10だった。

独アリアンツの資産運用部門であるRCMジャパンの寺尾和之最 高投資責任者は、「中国や米国が金融引き締めに動いている上、企業収 益の回復の変化率も鈍化している」と指摘。政策効果が切れ自律的な 景気回復が出来ないとの懸念があり、「投資家は先行きに対し自信が持 てない。相場が上がればすぐに売り、上値を抑えている」と話した。

東証1部の騰落銘柄状況は、値下がり銘柄数859、値上がり653 と 全体の5割が下落。売買代金は1兆1608億円と、前日(1兆2289 億 円)から6%減少、相場は盛り上がりに欠けた。

連邦準備制度理事会(FRB)が18日に公定歩合を引き上げて以 来、投資家は様子見姿勢を強めている。米国はドル高政策の下、金融 引き締めに動き出したとの見方が出ており、重要経済指標の内容が見 守られている。仮に経済指標で米景気の回復が示されなければ、利上 げの方向性は相場にとってマイナスになるためだ。今週は、米国でケ ース・シラー住宅価格指数、新築住宅販売件数など重要経済指標の発 表が相次ぐだけに、積極的に売買を手掛ける向きは少ない。

岡三アセットマネジメントの伊藤嘉洋上席ストラテジストも、「米 国は利上げの方向にあるが、米景気が改善していることが必要。この ため、米経済指標の発表をにらみながらの状況で、具体的な先行きが 見えない状況下では、戻り待ちの売りが出やすい」と見ていた。

マネー変調になお警戒感、午後は下げ渋る

こうした中、下げが目立ったのが資源関連株だ。22日のニューヨ ーク商業取引所の金先物相場は前週末比0.8%安と2週間ぶりの大幅 安。銅先物相場は同1.5%安、原油先物相場は同0.4%高で終えたが、 時間外取引で一時0.4%下げた。米金融引き締めによるリスクマネー の縮小が警戒された。前日の米国株市場でも資源関連が売られ、東証 1部の業種別下落率上位には、業績警戒感が広がった鉱業や石油・石 炭製品、卸売、非鉄などが並んだ。

また、米金融政策、景気の動向に対する見方は強弱感が対立、為 替相場はドル高一辺倒ではなく、ギリシャの財政問題もあり、相対的 に円が強い状況となっている。このため、TOPIXの下落寄与度上 位には輸送用機器、電気機器。東証1部の売買代金上位ではトヨタ、 ホンダ、キヤノン、ソニーなどが下落。

トヨタに関しては、米連邦大陪審と米証券取引委員会(SEC) からの召喚状を受け取り、リコールをめぐる議会証言の行方などを警 戒する動きも影響した。東証1部市場の値下がり率上位には、ジェイ テクト、愛三工業、NOK、東海理化などトヨタ関連が入った。

もっとも、売り一巡後は底堅く推移。午前に一時120円以上下げ た日経平均は、午後に24円安まで下げ幅を縮小する場面があった。立 花証券の平野憲一執行役員によると、「過剰流動性相場が終わりに近づ き、金融相場から業績相場へ移行する中、マーケットは神経質な展開 になっている。ただ、日米の企業業績は堅調であり、大きく下がる状 況ではない」という。

上昇した業種は、バルチック海運指数が5日続伸して市況の底打 ち感から商船三井や川崎汽船など海運株が上昇。川崎船には、モルガ ン・スタンレー証券による投資判断引き上げの材料もあった。証券や 銀行など金融株の一角、空運や繊維製品、建設株も買われた。

Jテクト急落、低位石炭堅調

個別では、トヨタグループ向けの依存度が高い自動車部品メーカ ーのジェイテクトが急落。愛三工業、東海理化などトヨタと関連の深 い部品メーカー群も安かった。大型建造工事の減少で、2010年12月 期の連結経常利益は前期比57%減を見込む三井海洋開発は反落。衣料 品など値引き販売の影響で、10年2月期の連結営業利益が会社計画を 下回りそう、と23日付の日本経済新聞朝刊が報じた良品計画も安い。

半面、三菱UFJ証券が目標株価を引き上げたソネットエンタテ インメントが大幅続伸。12年度に売上高2兆4000億円を目指す中期 経営計画を発表した住友化学も高い。石炭価格の上昇を背景に、三井 松島産業や日本コークス工業など低位石炭銘柄も堅調。10年3月期の 最終利益予想を上方修正した乾汽船は午後急騰した。

新興3市場は軒並み高い

国内の新興3市場は軒並み上昇。ジャスダック指数は前日比

0.4%高の50.26、東証マザーズ指数は同0.6%高の400.61、大証ヘラ クレス指数は同1.2%高の569.07とそろって続伸した。

個別では、自社株買いを発表したカワムラサイクルは3日ぶり大 幅反発。09年にネット広告が新聞広告を初めて上回ったと伝わり、セ プテーニ・ホールディングやアウンコンサルティングがいずれもスト ップ高となるなどネット広告関連も上昇。半面、従来は1株当たり 3000円としていた10年2月期末の配当予想を未定に変更したローソ ンエンターメディアは下げた。

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