トヨタ品質問題で米司法当局も動き出す-大陪審が召喚状

一連のリコール(無料の回収・修 理)など品質問題を抱えるトヨタ自動車は22日夜、米連邦大陪審と米 証券取引委員会(SEC)から、車両アクセルの不具合に関する書類 提出などを求める召喚状を受け取ったと発表した。

連邦大陪審はトヨタと子会社に車両アクセルの不具合とハイブリ ッド車「プリウス」のブレーキに関する書類提出を求めた。SECは アクセルの不具合や会社の開示指針・慣行についての文書を、トヨタ に対しては自主的に提出するよう要請し、トヨタ子会社には召喚状を 送達した。

トヨタと子会社は「調査に真摯(しんし)に協力する意向であり、 現在対応を準備している」とコメントした。

米サンディエゴ在住でカリフォルニア州などの弁護士資格を持つ 平義克己氏は米連邦大陪審が召喚状を送達したことなどについて「召 還は予想できた流れ。ここまで大きくなっていると司法当局としても 動かないわけにはいかない」とし、「刑事事件にするだけの違法性がな かったとしても捜査の姿勢を見せる必要があった」とコメントした。

また、平義氏は一般論として、「米国では犯した罪そのものより虚 偽の申告をすることが重くみられることがある」とした上で、書類提 出要請に際して「日本企業は往々にして必要書類を隠して、存在しな いことにしてしまうことがあり、そこが不利に働く可能性もある」と いう。一方、「米国では証拠要求をすると、比較的素直に出した上で抗 弁をする」と日米の企業文化の違いを指摘する。

トヨタ社長は米公聴会に出席へ

トヨタ問題に関しては、米議会が公聴会を開催する。23日の下院 エネルギー・商業委員会を皮切りに計3回あり、トヨタの豊田章男社 長は2回目の現地時間24日の米下院監視・政府改革委員会に出席予定。

米側が注視しているのは、トヨタがアクセルペダルの不具合を把 握した時期とその対応。さらに、トヨタをめぐり、新たな問題が浮上。 2009年7月付のトヨタの社内説明資料など米議会の委員会に送付され た文書をブルームバーグが21日に入手。資料には「トヨタの勝利」と 題した項目に、乗用車「カムリ」と高級車「レクサスES」のリコー ルについて「交渉をした」ことを通じ、「1億ドル(約92億円)を節 約した」ということや、「不具合がなかった」という記述がある。

このほか、米運輸省道路交通安全局(NHTSA)はパワーステ アリングの不具合が疑われた11件の負傷事故に関連し、18日にはト ヨタの09-10年型の「カローラ」約50万台を対象に調査を開始して いる。

前原誠司国土交通相は23日の閣議後会見で、トヨタに対し、日本 の企業であるとともに米国の企業でもあるとの自覚を持ち、「真摯(し んし)に対応してもらいたい」と述べた。リコール問題について「ト ヨタは当初、軽く認識していたきらいがあると思うが、ブレーキは安 全の肝にかかわるところ」と指摘した上で、「その意味ではトヨタが国 にきちんと伝えていなかった可能性もある」との見方を示した。

--取材協力:上野英治郎、松田潔社 Editor:Hideki Asai、Fukashi Maruta

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