米国債:2年債続伸、イエレン総裁が低金利維持を示唆

米国債市場では、2年債相場が 続伸。サンフランシスコ連銀のイエレン総裁が、今年と来年の米経済 が潜在成長力を下回って推移するとの見通しを示したことが材料視さ れた。

長期債の利回りはほぼ変わらず。米財務省は22日、約8年ぶり となる30年物インフレ連動債(TIPS)の入札(発行額80億ド ル)を実施した。今週は過去最大となる合計1260億ドル規模の国 債入札が行われる。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクターで 米国債トレーディング責任者のマイケル・フランゼーズ氏は、「イエ レン総裁のコメントは非常にハト派的だ。すぐにフェデラルファンド (FF)金利を引き上げる可能性はないと述べている」と指摘。「投 資家はこれを、米連邦準備制度理事会(FRB)は公定歩合を引き上 げたものの、引き締めからは依然非常に遠い状況にあることの示唆だ と受け止めた」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時17分現在、2年債利回りは3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)低下の0.88%。同年債(表面利率

0.875%、2012年1月償還)価格は2/32上げて99 31/32。

30年債利回りは3bp上昇の4.73%。10年債利回りは2b p上げて3.79%。19日には一時3.82%と、1月11日以来の高 水準を付けた。2年債と10年債の利回り格差は2.92ポイント。 18日には2.94ポイントと過去最大に拡大した。

今は「時機ではない」

イエレン総裁はサンディエゴでの講演で、今は「金融引き締めの 時機ではない」と言明。「利上げを開始する際には、その手段は整っ ている」と言及した一方で、「当面の間、経済はなお異例な低金利に よる支援を必要としている」と述べた。

FRBは18日、約3年ぶりに公定歩合を引き上げ、0.75%に 設定。政策当局は、公定歩合の引き上げは今後の金融政策変更の 前兆ではないと説明したものの、米国債は同日下落し、週間でも値下 がりとなった。

TIPS入札

この日実施された30年物TIPS入札での最高落札利回りは

2.229%、投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.45倍となった。

ミラー・タバクの主任経済ストラテジスト、ダン・グリーンハウ ス氏は顧客向けリポートで、「利回りに注目する必要がある。好調な 入札に大きく反応していない」と指摘。「ここ数日間、数週間で市場 からはインフレ懸念が明らかに取り除かれた。それがきょうの入札に 影響したのは間違いない」と述べた。

30年物インフレ連動債のブレークイーブンレートは前日比で1 bp縮小して2.45ポイント。ブレークイーブンレートは、インフ レ連動債の利回りと同年限の国債利回りとの差で、トレーダーのイン フレ期待を示す。

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