今日の国内市況:株大幅反発、長期金利は2週間ぶり高水準-円下落

週明けの日本株相場は大幅反発。 米金融当局による早期の金融引き締め懸念が後退し、過剰流動性の変 調に対する警戒感が薄らいだ。電機など輸出関連のほか、米出口政策 への懸念で前週末に下げが目立った不動産や海運など景気敏感業種も 総じて上昇。東証1部33業種はすべて高かったが、売買高は低調で、 先物主導による買い戻しの域を出なかった。

日経平均株価の終値は前週末比276円89銭(2.7%)高の1万 400円47銭。TOPIXは同20.67ポイント(2.3%)高の

909.75。

米国の早期の金融引き締め懸念の後退で、朝方から売り方の買い 戻しが先行した。米労働省が19日に発表した1月の消費者物価指数 (CPI)は前月比0.2%上昇、ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想の中央値(0.3%上昇)を下回った。インフレ抑 制のため、連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利上げに動く必要 があるとの懸念が後退し、同日の米株式相場は金融株中心に小幅に上 昇した。

FRBは18日の米国株取引の終了後、公定歩合を0.25ポイン ト上げ、0.75%に設定すると発表。米国株の先行きを警戒し、19日 の日本株市場は日経平均が212 円(2.1%)安と急落していたが、物 価下落の指標が発表された後の米国株の落ち着きで過剰流動性終えん への懸念はひとまず和らぎ、日本株もその恩恵を受けた。

東証1部の値上がり銘柄数は1533と、全体の9割以上が上昇。 日経平均の構成銘柄は日清紡ホールディングスのみが下げた。

業種別33指数の値上がり率上位には、前週末に下げの目立った 不動産や海運、その他金融株などが並んだ。不動産株については、バ ークレイズ・キャピタル証券が株価は十分割安な水準に到達したとし て、業界判断を「ニュートラル」から「ポジティブ」に引き上げる材 料があった。海運株に関しては、不振のコンテナ船の赤字が縮小、大 手3社の2010年1-3月期の収益底入れが鮮明になっている、と 20日付の日本経済新聞朝刊が報道。また、ばら積み船の国際運賃市 況の続伸も支援した。

株式会社化して上場する第一生命保険に出資し、大株主になると 22日付の日経新聞朝刊が報じた損害保険ジャパンを中心に、保険株 も上昇。新興国などでタイヤ販売が拡大するとみて、10年12月期 の連結営業利益は前期比24%増を見込むブリヂストンを中心に、ゴ ム製品株の上げも目立った。

ただ、東証1部の売買高は16億550万株と、前週末比で12% 減少。売買代金は1兆2289億円と、前週末までの過去1年間の平均 1兆4298億円を下回り、株価指数の上げ幅の割には、売買は盛り上 がらなかった。大証の日経平均先物3月物の出来高は9万6039 枚 と、過去2週間で一番多く、先物主導の側面が強かった。

長期金利が2週間ぶり1.345%に上昇

債券市場では、長期金利が約2週間ぶりの高水準となる

1.345%に上昇(価格は下落)した。株式市場で日経平均株価が一時 は300円を超す反発となったことが警戒された。あす実施の20年債 入札に向けた売りも相場水準を押し下げた。

長期金利の指標とされる新発10年物の305回債利回りは、前週 末比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.335%で取引を開始した。 その後は徐々に水準を切り上げ、午後1時過ぎには1.5bp高い

1.345%と10日以来の高水準をつけた。午後4時時点でも1.345% で推移している。

あすに20年債入札を控えて超長期債も売られた。前回入札され た20年物の114回債利回りは一時1bp高い2.175%まで上昇。新 発20年債利回りとしては、昨年11月10日以来の水準まで上昇した。 新発30年債利回りは0.5bp高い2.35%とおよそ半年ぶり高水準で 推移している。

中期債も安くなり、新発5年債利回りは一時1.5bp高い

0.525%と5日以来の高水準をつけた。

財務省は23日に20年利付国債の入札を実施する。20年物の 114回債利回りは2.17%で取引されており、表面利率(クーポン) は前回よりも0.1ポイント高い2.2%が見込まれている。クーポン が2.2%で決まれば昨年6月以来、8カ月ぶりの高水準となる。発行 額は前回債と同額の1兆1000億円程度。

東京先物市場の中心限月3月物は4営業日連続で下落。前週末比 3銭安の139円44銭で始まり、直後に1銭高の139円48銭の日中 高値をつけた。しかし、その後は、日経平均株価が上昇幅を拡大させ たことから売りが優勢となり、一時22銭安の139円25銭まで下落、 10日以来の安値をつけた。結局は17銭安の139円30銭で引けた。

日本証券業協会が22日発表した1月の公社債投資家別売買高 (短期債を除く)によると、都市銀行の買越額が2兆251億円とな り、2カ月ぶりに買い越しとなった。信託銀行は2兆3020億円、地 方銀行が1兆2384億円とそれぞれ買い越した。半面、外国人の売越 額は5924億円となり、5カ月連続で売り越しとなった。

円が下落

東京外国為替市場では円が主要通貨に対して下落した。日本株や アジア株の上昇を背景にリスク回避姿勢の後退から高金利通貨を買う 動きが先行。商品相場が堅調なことも資源国通貨買いにつながり、低 金利で調達通貨とされる円には売り圧力がかかった。

円は対オーストラリア・ドルで一時、1豪ドル=82円82銭と 1カ月ぶり安値まで下落。対ユーロでは一時、1ユーロ=125円24 銭と今月4日以来の安値水準を付けた。一方、旧正月(春節)明けの 中国株は上値の重い展開となり、高金利通貨買い・円売りも徐々に鈍 化した。

円は対ドルで一時、1ドル=91円91銭まで下落。しかし、92 円には届かず、午後にかけては91円台後半でもみ合う展開となった。

ドルは対ユーロで一時、1ユーロ=1.3654ドルまで下落。前週 末にはFRBによる公定歩合引き上げを受け、9カ月ぶり高値となる

1.3444ドルまで上昇したが、米地区連銀総裁らから早期の金融引き 締めを否定する発言が相次ぐとドルは急速に伸び悩んだ。

今週は24、25日にバーナンキFRB議長が議会に半期金融政策 報告を行うほか、米地区連銀総裁の講演が多数予定されている。今後 の金融政策についての発言が注目されるが、雇用情勢など景気の先行 きに不透明感が残る中、低金利政策の継続姿勢を改めて強調する可能 性が高いとみられている。

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