金融政策監査めぐる議会審議行き詰まり、FRB議長とドルには好都合

バーナンキ米連邦準備制度理事 会(FRB)議長は、金融政策を政府監査院(GAO)の監査対象 とする法案の議会審議が足踏みを続けることを望んでいるようだ。

GAOにFRBの政策金利決定を監査する権限を与えるこの案 は、昨年12月11日に下院で可決したが、上院では否決される可能 性が高いと、ポトマック・リサーチ・グループのチーフストラテジ スト、グレゴリー・バリエール氏は指摘する。投資家の間には、そ うなれば、ドル安リスクが解消され、約1兆ドル(約92兆円)膨ら んだバランスシートの圧縮に取り組んでいるFRBが将来利上げす る際の自由度も広がるとの見方が強い。バーナンキ議長は今週、上 下両院で証言する。

連邦政府に関する情報を30年余りにわたり投資家に提供してい るバリエール氏は、GAOの金融政策監査案について「こう着状態 が市場にとってプラスになる例の一つとして挙げられるかもしれな い」と指摘。年内可決の可能性は「非常に低い」との見通しを示し た。

債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネ ジメント(PIMCO)の市場ストラテジストでポートフォリオマネ ジャーのトニー・クレセンツィ氏は、過去最高水準の財政赤字が続い ている状態で可決することになれば、「ドルにとって非常に有害であ り、イールドカーブ(利回り曲線)のスティープ(傾斜)化や信用ス プレッドの拡大、金利の上昇を招くだろう」と指摘した。

主要6通貨に対するドル指数は年初から約3.5%上昇。投資家の 間でFRBが景気刺激措置の縮小を続け、最終的には利上げを実施 するとの観測が強いことが一因だ。

バーナンキ議長は今月3日、2期目の就任宣誓で、「FRBは公 共の利益にかなう政策を運営する能力を犠牲にすることなく最大限 の透明性を確保するため、議会と協力し続ける」方針を示した。

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