米国債利回りはピークか-日本勢の保有増加、割安感示唆も

中国の昨年12月の米国債保有高が 記録的な減少を記録した陰で、日本が保有高を増やしたことは見過ご されがちだ。これは米国債利回りがピークに達しつつあることを示す 可能性がある。

16日発表の米財務省統計によれば、日本の12月の米国債保有高 は、前月比115億ドル(約1兆550億円)増の7688億ドル。富国生命 保険やみずほ投信投資顧問、大和住銀投信投資顧問の買いが目立った。 一方、中国による米国債保有は342億ドル減の7554億ドルだった。

繰り返されるリセッション(景気後退)とデフレに長年苦しむ日 本が買いを増やしたことは、米国債が割安であることを示唆している。 米国では消費者物価の上昇が抑制され貯蓄率も向上しており、日本国 債との比較で2007年以来の高水準に達している米国債利回りが日本 の投資家を引き付けている。

富国生命の資金債券部長、奥本郷司氏は、米10年物国債の日本の 10年債に対する上乗せ利回り(スプレッド)が昨年12月に2年ぶり 高水準の2.55ポイントとなったのを受けて、米国債を購入したと説明 した。スプレッドは先週2.45ポイントに縮小したが、過去2年間の平 均をなお約40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回ってい る。

ブルームバーグ・ニュースが昨年末に実施した調査結果の中央値 によれば、プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)18 社は、米国の10年債利回りが10年に4.14%に上昇するとみている。 09年12月31日時点では3.84%だった。米国債の供給増が08年7月 以来の高水準に利回りを押し上げると見込まれる中で、日本勢からの 需要がその抑制に寄与するとみられる。

みずほ投信投資顧問で管理・運用に携わる中村博正氏は、雇用が 非常に不安定であり、米国の家計は貯蓄を増やすと予想されると指摘 し、これは米経済にはマイナス要因だが、債券にはプラス要因との見 方を示した。

同氏は、米国の10年債利回りが6月30日までに3%に低下する と予測している。先週は3.78%だった。ブルームバーグの計算では、 予想通りなら投資家はプラス7.8%のリターンが得られることになる。

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