長期金利が1.345%に上昇、株価反発やあす20年入札控え-超長期安い

債券市場では、長期金利が約2週 間ぶりの高水準となる1.345%に上昇(価格は下落)した。株式市場 で日経平均株価が一時300円を超す反発となったことが警戒された。 あす実施の20年債入札に向けた売りも相場水準を押し下げた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用第2グループリー ダーは、株式先物買い・債券先物売りの取引が続いたと指摘。「米公定 歩合の引き上げは、利上げの第一歩ではないとの説明を受けて、日本 株が上昇したことに圧迫された。現物市場では入札を控えて超長期債 のほか、5年債にも売りが出ている」と述べた。

長期金利の指標とされる新発10年物の305回債利回りは、前週末 比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.335%で取引を開始。その後は 徐々に水準を切り上げ、午後1時過ぎには1.5bp高い1.345%と10日 以来の高水準をつけた。午後4時時点でも1.345%で推移している。

あすに20年債入札を控えて超長期債も売られた。前回入札された 20年物の114回債利回りは一時1bp高い2.175%と、新発20年債利 回りとしては、昨年11月10日以来の水準まで上昇した。新発30年債 利回りは0.5bp高い2.35%とおよそ半年ぶり高水準で推移している。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「20年債利回りが

2.1%台後半をつけているが、昨年11月に財政懸念で売り込まれた時 でも2.18%がピークだった」と指摘し、2.2%に接近すると投資家か らの買いが見込まれるという。

中期債も安くなり、新発5年債利回りは一時1.5bp高い0.525% と5日以来の高水準をつけた。

あす20年入札、クーポン引き上げか

財務省は23日に20年利付国債の入札を実施する。20年物の114 回債利回りは2.17%で取引されており、表面利率(クーポン)は前回 よりも0.1ポイント高い2.2%が見込まれている。クーポンが2.2%で 決まれば昨年6月以来、8カ月ぶりの高水準となる。発行額は前回債 と同額の1兆1000億円程度。

20年債入札について、HSBC証券の白石誠司チーフエコノミス トは、クーポンが2.2%に引き上げられる可能性が高く、市場では波 乱を予想する見方は少ないという。今月は債券インデックス(指数) が大きく伸びるため、投資家が保有債券の年限を長期化させるための 買いが見込まれており、「長めの年限の金利は振れにくい展開が続く」 ともみている。

一方、中長期的な超長期債への需給懸念は根強いとの声も聞かれ た。クレディ・スイス証券の福永顕人債券ストラテジストは、「2010 年度を見通した場合、国債発行が超長期債に極端に偏っており、利回 り曲線にかかる傾斜化圧力は継続する」という。

先物は4日続落

東京先物市場の中心限月3月物は4営業日連続で下落。前週末比 3銭安の139円44銭で始まり、直後に1銭高の139円48銭の日中高 値をつけた。しかし、その後は、日経平均株価が上昇幅を拡大させた ことから売りが優勢となり、一時22銭安の139円25銭まで下落、10 日以来の安値をつけた。結局は17銭安の139円30銭で引けた。

前週末の欧米市場で株価が堅調となり、週明けのアジア株も全般 的に上昇し、日経平均株価は276円となった。HSBC証の白石氏は、 「日経平均が一時300円以上も反発したことが、債券の売り材料とな った」という。

一方、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は24、25 日に半期ごとの議会証言を行う。FRBは18日、公定歩合を引き上げ たが、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を近い将来引き上 げることはないとの見解を示すとみられている。ニューヨーク連銀の ダドリー総裁は19日、1月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が予 想を下回ったことに言及し、インフレ抑制よりも成長の維持に政策当 局者は焦点を絞るべきだとの考えを示した。

1月の公社債、都銀が買い越し

日本証券業協会が22日発表した1月の公社債投資家別売買高(短 期債を除く)によると、都市銀行の買越額が2兆251億円となり、2 カ月ぶりに買い越しとなった。信託銀行は2兆3020億円、地方銀行が 1兆2384億円とそれぞれ買い越した。半面、外国人の売越額は5924 億円となり、5カ月連続で売り越しとなった。

みずほ証券の末広徹マーケットアナリストは、「国内主要投資家は 総じて買い越し。外国人は全年限で売り越した」と分析した。

--取材協力:赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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