石炭価格:さらに上昇か-米国で9年ぶりの寒さ、中国では需要急増

昨年の安値から21%上げている 石炭価格の上昇がさらに続きそうだ。米国が9年ぶりの厳しい寒気に見 舞われていることに加え、中国の輸入が過去最高水準に達し需要拡大や 在庫の減少につながっていることが背景にある。

ブルームバーグ・ニュースがアナリスト11人を対象に実施した調 査の中央値では、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の石炭価格は 今年、1トン当たり平均59.28ドルと、19日時点の50.75ドルから 17%上昇するとみられている。予想通りなら、昨年4月に付けた安値を 41%上回る。昨年は夏季の天候が穏やかだった上、リセッションの影響 で電力需要が減退したことから電力会社の在庫が膨らんだ。

世界最大の石炭消費国である中国の税関当局のデータによると、同 国の昨年12月の輸入量は1640万トンと、前年同月の6倍に増加。2 位の消費国である米国では、テキサス州ダラスや中部大西洋岸諸州が記 録的な積雪に見舞われた。寒気の影響で供給の余剰分が減少し、米パト リオット・コールやコンソル・エナジー、アルファ・ナチュラル・リソ ーシズなどの石炭生産各社の価格引き上げに向けた交渉力が強まった。

投資銀行ブリーン・マレー・キャレット(ニューヨーク)の石炭担 当シニアアナリスト、ジェレミー・サスマン氏は「さまざまな要因が重 なり合っているため、確実に強気な見方をしている」と述べ、「米国で はトンネルの出口に光が見えている。気象条件も影響しているのは確か だ。国際市場が中心になっている」との見方を示す。

ブルームバーグがアナリスト17人を対象に実施した調査の中央値 では、時価総額で米2位の石炭会社コンソルのニューヨーク市場の株価 は年末までに18%上昇し59ドルになると予想され、同3位のアルファ は23%上げ57.71ドルになると見込まれている。

在庫の減少

ジェフリーズ(ニューヨーク)のアナリスト、マイケル・ドゥダス 氏は、米中両国の消費拡大を理由に2010年の価格見通しを1トン当た り70ドルと、従来は11年に達すると予想していた水準に引き上げた。

約10年間にわたって石炭取引を担当するドゥダス氏は「気象条件 と発電量の増加が在庫の予想を上回る減少につながっている。そのこと が価格を押し上げている」と指摘した。米エネルギーデータ提供会社ジ ェンスケープによると、電力会社の石炭在庫は57日分と、冬季の初め の70日分超を下回っている。

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