NY外為(19日):ドルが週ベースで上昇、政策正常化に期待

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが週間ベースで2000年以来最長となる6週連続高。米連邦準 備制度理事会(FRB)の公定歩合引き上げを受けて、市場参加者 の間では金融政策正常化への期待が高まった。

円はブルームバーグが調査する主要16通貨のうち9通貨に対 して下落。投資家による株など高リスク資産への選好が影響した。 ドルは対ユーロで下落。ユーロに対して9カ月ぶり高値まで上げた ドルの騰勢は続かないとの見方が背景。

シティグループの為替ストラテジスト、トッド・エルマー氏(ニ ューヨーク在勤)は「この先数日間、もしくは数週間のドル見通し はなお上昇だ」と語り、「この見方はドル相場を支えるだろう。こ の日のようにドルが下げているときは、ドルにロングポジションを 立てるだろう」と語った。

ニューヨーク時間午後2時57分現在、ドルは対円で1ドル= 91円75銭(前日は91円81銭)。一時は1月12日以来高値の92 円15銭まで上昇する場面もあった。ユーロは対円で0.4%値上が りして1ユーロ=124円67銭(同124円19銭)。ドルは対ユーロ で0.5%下落して1ユーロ=1.3588ドル。前日は1.3527ドルだ った。

ドルは一時ユーロに対して9カ月ぶり高値をつけた。FRBは 前日、公定歩合を0.25ポイント引き上げて0.75%にすることを 決めた。

FRBの公定歩合引き上げ声明

FRBは、公定歩合引き上げ声明の中で窓口貸し出しの通常の 最長期間を3月18日付で翌日に短縮すると発表した。声明では、 「これらの変更はFRBの融資制度の一段の正常化を意図したも のだ。今回の修正は家計と企業にとって金融状況の引き締めにつな がらない見込みで、経済と金融政策の見通し変更を示唆するもので はない。金融政策の見通しは、1月の連邦公開市場委員会(FOM C)から変わっていない」と強調した。

米セントルイス連銀のブラード総裁は、「われわれが年後半に 利上げする公算が大きいとの市場の見方は行き過ぎだ」と発言する と、ドルの上値は抑えられた。

またアトランタ連銀のロックハート総裁は、投資家は公定歩合 引き上げを、早期引き締めを意味するものと受け止めるべきではな いと指摘した。

ユーロの下落

金利先物市場動向によると、米政策金利が11月までに少なく とも0.5%に設定されている確率は71%、1週間前の65%から上 昇した。

ユーロは下落。欧州のいつくつかの国で財政状況が今後さらに 悪化し、ユーロ建て資産の魅力が後退すると懸念が根強い。

クラインオート・ベンソンの最高投資責任者(CIO)のジェ レミー・ベックウィズ氏は、欧州連合(EU)が域内最悪の財政赤 字を抱えるギリシャの支援をめぐり、1990年代の日本の失敗を繰 り返すリスクがあると指摘する。

ベックウィズ氏はエディンバラのオフィスで、インタビューに 答え、「ギリシャとEUは1962年のキューバ危機以来、世界で最 大のチキンゲーム(度胸試し)を展開している」と述べ、「事実上 の引き締め策は数週間前まで予想されていなかったものであり、か なり心配だ」と語った。

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