FRBの公定歩合引き上げ:緊急措置解除へ明確なシグナルを発信

米連邦準備制度理事会(FRB) は18日、金融市場への緊急流動性供給が完了し、FRBの96年の 歴史の中で最も積極的な金融政策をついに転換するという、最も明確 なシグナルを発信した。

FRBはこの日、公定歩合を0.25ポイント引き上げて0.75% に設定した。公定歩合の引き上げは2006年6月以来。FRBは声明 で、今回の決定を融資手段の「正常化」と表現し、金融政策には何の 影響もないと説明。フェデラルファンド(FF)金利は「長期間にわ たり」低水準に維持されようとの連邦公開市場委員会(FOMC)の 見解を重ねて表明した。

ウェルズ・ファーゴの元チーフエコノミストで、現在はカリフォ ルニア州立大学チャンネル諸島校で経済学を教えるスン・ウォンソー ン教授は「公定歩合はこれまで、将来の金融政策の道筋を示唆する心 理的な手段として常に利用されてきた」と説明。「結論としてFRB は、今後の政策金利を現状維持または引き下げるよりも、引き上げる 公算の方が大きいというシグナルを発している」と分析した。

タイミング

RBSセキュリティーズの為替戦略責任者、アラン・ラスキン氏 は「大きなサプライズだったのはタイミングだ」とし、「もう1つの 極めて明確なシグナルは、金融危機のさなかに講じた異例の流動性供 給措置は解除されつつあるということだ」と語った。

セントルイス連銀のブラード総裁は18日、テネシー州メンフィ スでの講演後の質疑応答で、「今年後半にわれわれが利上げを開始す るとの市場の予測は行き過ぎ」と言及。「来年にずれ込む公算の方が より大きい」との認識を示した。

元FRB理事で現在はマクロエコノミック・アドバイザーズ(ワ シントン)の副会長を務めるローレンス・マイヤー氏はブルームバー グテレビジョンとのインタビューで、18日のFRBの決定はFF金 利を引き上げるタイミングに関して「何一つとして示してはいない」 と述べ、「利上げは2011年半ばまで行われないと考えている」と語 った。

米銀BB&Tのケリー・キング会長兼最高経営責任者(CEO) はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、18日の発表は 「基本的には将来のインフレの可能性にFRBがある時点で注視し 始めなければならないという、市場に向けた心理的メッセージ」との 見方を示した上で、「ごく近い将来に当局が短期金利を動かすとは思 わない」と語った。

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