基本給2倍が鍵-BOAとUBS、ロンドンで競合行から人材獲得

公的支援を受けて過去2年間に人 員を削減した米銀バンク・オブ・アメリカ(BOA)とスイスの同業 UBSが、ロンドンで競合行から人材を奪っている。人材あっせん会 社によれば、基本給を最大2倍に引き上げる作戦が功を奏している。

事情に詳しい3人の関係者によると、UBSは証券部門のマネジ ングディレクターの基本給を最大30万ポンド(約4250万円)と、 昨年5月時点の最低15万ポンドから引き上げた。米証券会社メリル リンチを買収したBOAはロンドンでのマネジングディレクターの基 本給を約23万ポンドと、2009年の15万ポンドから増やした。同関 係者は条件が非公開だとして匿名で語った。

人材あっせん会社オジャーズベルンソンで金融サービス部門の責 任者を務めるサイモン・ヘイズ氏(ロンドン在勤)は「こうした一部 金融機関から流出していた人材は急速に補充されつつある。メリルや UBSなどはロンドンや他の地域で、過去1年半に起きた人材流出に 対応しようと非常に積極的に採用活動を行っている」と説明した。

BOAは公的資金を返済済みで、スイス政府はUBSへの出資を 引き揚げているため、両行は従業員の報酬設定を自由にできる。人材 獲得で標的とするのは依然として公的支援の下で報酬抑制の対象とな っている競合行だ。両行はまた、危機のさなかに証券会社に転職した トレーダーを採用している。

幹部あっせん会社パーセルのマネジングディレクター、ジョン・ パーセル氏は「投資銀行の世界では、単純に支払いの良いところが勝 つ。政治的な影響力をかなり直接受けている金融機関は、人材を引き とめるのに大きな困難にぶつかっている」と話す。

RBS

英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RB S)は英政府の出資比率が84%に達し、2度目の救済を受けるにあた って、ボーナスに関する権限を昨年11月に英財務省に明け渡した。 同年12月にスティーブン・ヘスター最高経営責任者(CEO)は、 RBSを去る優秀な人材の比率が2009年に倍増したと指摘していた。 事情に詳しい関係者の1人によると、同行は今年、マネジングディレ クターの昇給率をインフレ率以下に抑えている。

UBSの広報担当者によれば、同行は過去1年で約350人のバン カーを世界中で採用。昨年11月には、元RBSのロブ・ジョリフ氏 をロンドン在勤の債務資本市場部門の共同責任者に起用。今年1月に は、やはりRBS出身のブレット・ゴレッジ氏を指数オプション取引 のロンドン在勤責任者として採用した。

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