京都銘柄は景気回復に強い、ハイテク宝庫-新投信346億円

世界景気の回復局面では、「京都銘 柄」の株価パフォーマンスが良い――。こうした特徴に注目した新しい 投資信託が19日に運用を開始した。当初設定額は346億円と、日本株 投信としては2008年のリーマン・ショック後、最大規模に膨らんだ。

大和証券投資信託委託の追加型投信「ダイワ・ニッポン応援ファ ンド-京都の志士達-」の新規設定額は345億8886万円。設定額は同 社・広報課が19日、電子メールで明らかにした。同ファンドは、投資 対象を主に京都府に本社を置く企業に絞ったもの。ブルームバーグ・ データによると、日本株投信の当初設定額の大きさとしては08年6月 の「ダイワ割安株チャンス2008」(運用・大和投信、546億円)以来だ。

大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所の木野内栄治チ ーフテクニカルアナリストは19日、ブルームバーグ・ニュースの電話 取材で、京都銘柄の投資魅力について「金融危機によって株式市場で は値がさ優良株に資金が集中しやすい状況が続いている」と指摘。そ の上で「自己資本比率が高いなど財務体質が強固で、安心感のある値 がさハイテク株が京都に集積している」と述べた。

京都企業の特徴は、精密モーターで世界1位の日本電産や大規模 集積回路のロームに代表されるように、国際競争力が高いハイテク企 業が多い点だ。日本の古都で文化の中心だった京都は、京都外国企業 誘致連絡会によると、西陣織や京友禅など経済産業大臣が指定する伝 統工芸の数が全国最多。伝統工芸の高い技を基盤に最先端の製品を開 発、電気機器や電子部品などの分野で世界を相手に成長を続けている。

ハイテク株15年サイクルの初動

ブルームバーグで検索した京都銘柄は約70あり、時価総額1位の 任天堂の18日株価終値が2万4560円、同2位の京セラが8210円など、 株価水準が高い値がさハイテク株が多い。木野内氏は、日本のハイテ ク株は15年サイクルで動く特性があることを指摘。今回はその初動の 段階に当たり、数年躍進が続くとみる。

1965年の山一証券への日銀特融、80年ごろの米国銀行の不良債権 問題、90年代半ばの日本銀行の不良債権問題と、過去の金融危機はほ ぼ15年周期で起こり、日本のハイテク株はその時の底値を起点に5年 程度上昇し、市場平均を上回る上昇率を記録してきた。

世界景気の回復局面では日本株、中でも京都銘柄の株価パフォー マンスが相対的に高くなる傾向もある。前回の2005年からの景気拡大 局面で、MSCIワールドインデックスの上昇率が38%(04年末-07 年5月末)だったのに対し、大和投信によると、主に京都に本社を置 く銘柄で構成する京都銘柄群の株価上昇率は73%。MSCIワールド だけでなく、TOPIXの57%をも上回った。

今回も、08年秋のリーマン・ショックをきっかけに世界の金融、 経済は大きく揺れた。足元では危機を脱し、OECD景気先行指数は 09年2月に大底を打ち、12月まで10カ月連続で上昇中。これを反映 し、世界の株式市場も昨年3月に反転した。日本電産株は、昨年2月 末から今年1月末まで2.1倍に急上昇。TOPIXの19%高を大きく 上回り、京都銘柄の強さを存分に見せつけている。

「ダイワ・ニッポン応援ファンド」の販売会社、大和証券投資信 託部の秋谷敏之上席次長は19日、「景気が良くなるなら、景気敏感株 の塊である日本株は有望な投資先。昨年来、世界株の中で出遅れてい ることもあり、今年は日本株を見るべきと当社では考える」と話した。

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