米FRB、公定歩合を0.25ポイント引き上げ-0.75%に

米連邦準備制度理事会(FRB) は18日、公定歩合を0.25ポイント引き上げて0.75%に設定した。F RBは声明で、短期的な流動性の調達に当たって、FRBよりも金融 市場により依存するよう金融機関を促すことになると説明した。

FRBは声明で、「これらの変更は、FRBの融資手段の一段の正 常化を意図している」と表明。また、「家計と企業にとって金融条件の 引き締めにつながるとは予想されない。経済と金融政策の見通し変更 を示唆するものではない」と述べた。

FRBは大恐慌以来最も深刻な金融危機を食い止めるため前例の ない措置を講じてきた。その段階的な解除に向けて新たな一歩を踏み 出したことで、ドルは大幅上昇し、米国債相場は下げ幅を拡大した。 FRBは保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AI G)など経営が悪化した金融機関や銀行、証券会社を支えるため、巨 額の資金供給を行ってきた。

昨年、FRBの客員アドバイザーを務めたジェフリーズのマネジ ングディレクター、デービッド・ザーボス氏は「これは、異例な緊急 事態の解消だ」と指摘。「FRBはわざわざ、政策見通しはまったく変 えていないと表明することに努めた」と説明した。

ドル上昇

ドルは日本時間19日午後零時24分現在、1ユーロ=1.3487ドル と、ニューヨーク時間前日の1.3607ドルから上昇している。一時は

1.3444ドルと、昨年5月以来の高値を付けた。

FRBは金融政策の見通しについて、「1月の連邦公開市場委員会 (FOMC)会合とほぼ」変わっていないと表明。また、経済状況は 政策金利を「長期間にわたり異例の低水準」に維持することを正当化 する公算が大きいとのFOMC会合での見解も引用した。

公定歩合引き上げは約3年ぶり。公定歩合のフェデラルファンド (FF)金利上限に対するスプレッドは0.5ポイントに拡大した。

新たな公定歩合は19日から適用される。FRBは、「FRBの銀 行向け窓口貸し出しの標準的な期間についても、最長で翌日に短縮す る」と発表した。これについては3月18日から実施する。

「近くFF金利の誘導目標も」

三菱東京UFJ銀行のチーフ金融エコノミスト、クリス・ラプス キー氏は「FRBは業務を平時の状態に戻しつつあり、0-0.25%と いう異例に低水準のFF金利誘導目標は平時の状態とは言えない」と 述べ、「きょう、FRBは公定歩合を引き上げた。一両日中とは言わな いが、近くFF金利の誘導目標も上げるだろう」と予想した。

金融機関のFRB窓口貸し出しへの依存度は、市場の流動性改善 に伴い低下している。17日の窓口貸し出し残高は141億ドルと、約 1年前の651億ドルを大きく下回っている。

FRBは声明で、「スプレッドの拡大と、FRBの銀行向け窓口貸 し出しの最長期間の短縮は、預金取扱機関が短期信用で民間市場に頼 ることや、FRB窓口貸し出しを予備の資金源としてのみ利用するこ とを促すだろう」と表明。「FRBは時間をかけて、スプレッドのさら なる拡大が適切かどうかを評価する」と付け加えた。

バーナンキFRB議長は10日の議会証言で、投資家は「遠くない 将来」に公定歩合の「適度な引き上げ」を見込むべきだと述べ、今回 の決定を示唆。同議長は18日の声明と同様の表現を用いて、この動き を政策の変更と解釈するべきではないと強調していた。

FRBは、プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー) 向け連銀窓口貸し出し(PDCF)、ターム物証券貸与ファシリティー (TSLF)など4つの緊急貸出制度を今月1日に終了させた。

FRBは銀行向け窓口貸し出しの期間を市場が混乱に陥った 2008年3月に最長90日間に延長した後、今年1月14日に28日間に 短縮していた。

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