ウィルコム:更生法申請、負債2060億円-再生機構が支援

米投資会社カーライル・グループ 傘下のPHS会社ウィルコム(非上場、資本金50億円)は18日、東 京地裁に会社更生法適用を申請し、保全命令などを受けたと発表した。 昨年末の単体負債総額は2060億円と、日本の通信業界で過去最大。

発表資料によると、ウィルコムは更生法申請に合わせ、主力行の みずほコーポレート銀行、三菱東京UFJ銀行とともに、官民ファン ドの企業再生支援機構に支援を要請。投資ファンドのアドバンテッジ パートナーズ(AP)や国内通信3位ソフトバンクの支援受け入れも 協議中としている。

同機構は要請を受け、銀行団による債権放棄やスポンサーによる 資金支援などを盛り込んだ支援策を、来週にも決定予定。支援は1月 の日本航空に続き、2件目となる見通し。

18日夕に都内で会見した久保田幸雄ウィルコム社長は、破たんに 伴い「株主には100%減資で責任を取ってもらう」と説明。稲盛和夫 最高顧問を含む取締役全員も引責で18日に辞表を提出したことを明 らかにした。ただ、久保田氏自身は再建を進めるために管財人となる 予定だと述べた。

同社の出資構成はカーライル60%、京セラ30%、KDDI10%。 京セラは昨年10-12月期にウィルコムへの出資関連で持ち分法投資 損失200億円を計上していたが、18日には売掛金154億円について回 収不能・遅延の恐れが生じたと発表。久保田氏は会見で、一般債権は 保護されるが、株主である京セラは例外との認識を示した。

ソフトバンクなどに支援要請

ウィルコムは高速な次世代PHS展開の投資負担や、他社携帯と の競争激化などで財務が悪化。昨年9月に私的整理である事業再生A DR(裁判外紛争解決)手続きに入り、約1000億円ある有利子負債の 返済延長を金融機関に求めてきたが難航。サービスを続けながら再建 するため、法的整理と併せて機構の支援を受ける方式に切り替えた。

久保田社長は現在のところ同機構、ソフトバンク、AP以外のス ポンサー候補はないと説明。ただ、再建計画については「支援を要請 した段階であり、具体的な中身は今後詰めていく」と述べた。銀行団 による債権放棄がどの程度になるかについても言及を控えた。

18日付の日本経済新聞朝刊は、ウィルコムを既存のPHS部門と 次世代事業に分割し、次世代事業を手掛ける新会社にはソフトバンク とAPが出資すると伝えた。久保田氏はこうした「新旧分離」があり 得るかに関しても「何も決まっていない」とコメントを控えた。

また、ソフトバンクの広報担当者、栃原且将氏は「支援の申し入 れを受けているのは事実だが、現時点で決まったものはない」と述べ た。

ウィルコムが金融当局に提出した半期報告書による昨年9月末の 負債の内訳は、社債350億円、長期借入金550億円、1年以内に返済 期限が到来する負債385億円、短期借入金60億円だった。うち、社債 は更生法申請に伴い、デフォルト(債務不履行)となった。

--取材協力 上野孝司、上野英治郎  Editor:Keiichi Yamamura、 Hideki Asai

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