日本株は小幅高、良好な米統計受け機械や金融上昇-公益と海運重し

東京株式相場は小幅に3日続伸。 米国で発表された住宅と生産関連統計が市場予想を上回る改善を示し たほか、海外時間の17日に為替相場が円安・ドル高方向に動いたこと を材料視し、収益改善期待から機械やゴム製品など輸出関連株の一角 が上昇した。銀行やその他金融、小売株も堅調。

日経平均株価の終値は前日比28円86銭(0.3%)高の1万335 円69銭、TOPIXは同0.10ポイント(0.01%)高の904.73。

しんきんアセットマネジメントの鈴木和仁ストラテジストは、「米 景況感は着実に上向いているものの、EU(欧州連合)で財政悪化国 を支援する仕組みが整備されていない欧州の先行き不透明感はぬぐえ ない」と指摘。投資家は楽観にも悲観にも傾けずにおり、「業種、銘柄 間の微調整をする程度だ」という。

17日発表された1月の米住宅着工件数は、年率換算で前月比

2.8%増の59万1000戸とエコノミストの予想中央値58万戸を上回っ た。1月の米鉱工業生産指数も前月比0.9%上昇と7カ月連続のプラ スで、市場予想中央値の0.7%上昇を上回った。

両統計が予想を超過したことが好感され、17日の米株式市場では ダウ工業株30種平均が前日比0.4%高の10309.24ドルと、約4週間 ぶりの高値で終えた。同日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対 主要通貨で買われ、東京時間18日も前日比円安水準で推移した。

足元での米経済の回復基調が確認されたほか、為替の円安・ドル 高を背景に、三菱重工業やコマツなどの機械株、東洋ゴム工業などゴ ム製品株が上昇。テルモなど精密機器株、パイオニアなど電機株の一 角も高い。直近で下げの目立った武富士などの消費者金融株が買われ、 三菱UFJフィナンシャルグループをはじめとする銀行株も堅調。

マイナス場面多い、ディフェンシブ軟調

ただ、相場全般に買いの勢いは弱く、日経平均、TOPIXとも マイナス圏に沈む場面が多かった。前日の日経平均は272円高と今年 最大の上げ幅を記録しただけに、反動売りが出やすかった面もある。

三菱UFJ証券投資情報部の山岸永幸ストラテジストは、「各種信 用リスク指標が依然として警戒を要する水準にあり、投資家のリスク 選好度合いが高まる状況にはない」と指摘。きょうは香港をはじめア ジアの株式相場が総じて小動き。昼休み時間帯に伝わった日本銀行の 政策金利据え置きも大方の想定通りで、「手掛かり不足の中、市場参加 者は様子見を決め込んでいた」と話す。

米連邦準備制度理事会(FRB)が17日公表した連邦公開市場委 員会(FOMC、1月26-27日開催)の議事録では、当局者がFRB のバランスシート縮小について議論したことが示された。「米景気回復 の裏返しだが、株式市場では出口戦略への意識を高め、短期的にはネ ガティブ材料」と東洋証券情報部の檜和田浩昭ストラテジストはいう。

相場の重しとなったのは、電力、陸運など景気動向の影響を受け にくいディフェンシブ業種。JR東日本、東京電力がTOPIXのマ イナス寄与度上位に並んだ。前日上げの目立った海運や鉄鋼株も反落。

東証1部の売買高は概算16億5804万株、売買代金は1兆1099 億円。値上がり銘柄数が789、値下がりは735。業種別33指数は、そ の他金融、繊維製品、小売、非鉄金属、パルプ・紙、機械、銀行など 20業種が上昇、海運、電気・ガス、陸運、ガラス・土石製品、不動産 など13業種が下落。

井関農など農機銘柄に連想買い、KNT安い

個別では、アナリストによる評価の変更があった銘柄に動きが目 立った。KBC証券が投資判断を「買い」に引き上げたネットワンシ ステムズが急伸。野村証券が投資判断を「1(買い)」に引き上げたD ICが上昇、みずほ証券が投資判断を「アウトパフォーム」に上げた 古河電気工業、住友電気工業、日本板硝子はそろって高い。

このほか、世界最大の農業機械メーカー、ディーアが米国で17 日発表した2009年11-10年1月(第1四半期)決算が、原材料コス ト低下の恩恵で、アナリスト見通しを上回る増益となったことを受け、 井関農機、クボタなど日本の農機株に連想買いが入った。

半面、UBS証券が投資判断を「買い」から「中立」に引き下げ たカネカが売られ、09年12月期の連結最終赤字が84億円に膨らんだ KNT(近畿日本ツーリスト)も下落。インテリア産業資材の不振で、 前期大幅減益を16日に発表しているトーア紡コーポレーションは続 落した。東証1部の下落率上位はタカキュー、アイロムホールディン グス、川田テクノロジーズなどが並んだ。

国内新興3市場は、ジャスダック指数が前日比0.04%高の50.21、 東証マザーズ指数は0.8%高の395.75、大証ヘラクレス指数は0.3% 高の565.71とそろって小幅続伸。個別では、ACCESS、ドリコム が急伸し、18日付の日経産業新聞で電子ペーパーに参入すると報じら れたザインエレクトロニクス、18日付日本経済新聞朝刊で急回復企業 として紹介されたフェローテックも高い。3月末株主を対象に1株を 2株に分割すると前日発表のカービューも上昇した。

半面、メリルリンチ日本証券が投資判断を買いから中立に下げた ジュピターテレコムが続落。倉元製作所、アドウェイズ、クックパッ ドが安く、澤田ホールディングスは5日続落。

-- Editor: Makiko Asai、Shintaro Inkyo

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