オムロン社長:10年3月期営業利益はさらに上振れ、中国需要好調で

システム機器や制御機器を手がける オムロンの2010年3月期の営業利益は、年明け以降の中国の需要が想 定以上に堅調に推移したことなどで、1月下旬に上方修正した業績予想 をさらに上回る見通しだ。17日に京都市内の本社でのインタビューで 作田久男社長兼最高経営責任者(CEO)が明らかにした。

作田氏は1月以降の需要動向について、「第3四半期の順調さがそ のまま続いている。むしろちょっと加速度がついている」と話した。中 国のお正月にあたる春節が、祝日の配列の関係で例年より休みが数日増 えるために懸念されていた販売への悪影響が、「2月に入り、ばんばん 中国から注文がくるようになった」と杞憂(きゆう)に終わり、逆に予 想を上回りそうな見通しであることを理由にあげた。

作田氏によると、春節中も休まず操業するメーカーや休暇明けに備 えて事前に在庫を多めに発注した顧客が多かったといい、「少なくとも 向こう3カ月ぐらいは今のような状況が続きそうだ」との見通しを示し た。オムロンは連結売上高(09年3月期)のうち約12.5%を、中国本 土を中心とする中華圏で稼いでいる。

日本国内の設備投資も国内景気の回復を受けて引き続き堅調に推 移し、業績改善に寄与しているという。昨年10-12月期の日本の実質 国内総生産(GDP)は前期比年率4.6%増と3四半期連続でプラス成 長になった。同社の第3四半期(09年10-12月)の連結売上高は前四 半期比10%増の1381億円、営業利益は同3.4倍の87億円、純利益が 同7.7倍の62億円だった。

こうした状況を受けて、作田社長は今期の営業利益について従来予 想の100億円を「超えてもうちょっと膨らむ」と明言。上げ幅について は言及しなかったが、東京証券取引所の適時開示ルールで業績修正が求 められる30%を超えることはないとした。純利益については子会社の 決算を見極めたいとして明らかにしなかった。

オムロンは1月28日に10年3月期の業績予想の上方修正を発表し たばかり。固定費支出の圧縮を主とした収益対策効果や日本・中国を中 心とした生産回復による需要増などで売上高は従来予想から2%増の 5200億円、営業損益は従来の収支トントンから100億円の黒字に転じ るとしていた。ブルームバーグ・データによると、アナリスト6人の営 業利益予想中央値は113億円。

懸念は欧州

作田氏が今後の懸念事項としてあげたのが、ギリシャの財政問題な どで不安定さを増しているユーロ圏の経済動向。オムロンが10年3月 期の為替レートを1ユーロ=131.7円と想定しているのに対し、為替市 場では欧州のソブリンリスクに対する警戒感からユーロは2月5日に 対円で1ユーロ=120円71銭と約1年ぶりの安値を付けた。

足元の欧州の景気に関しては、「まぁまぁ。ほぼ日本と同じような 状況だが、やや回復のペースが遅れているかもしれない」と述べた。し かし、オムロンの欧州での売上高は1057億円(09年3月期)で米国や 中国より多く、1ユーロあたり1円の円高で年間4億円の営業損益への マイナス要因となるだけに、作田氏は「ここ1、2カ月でインパクトが 大きいのはユーロ安」と警戒感を隠さない。

出張などで現地を訪問する立場からの意見として、「消費者として の感覚でいうと1ユーロ90円になってもべつに不思議ではない」とユ ーロへの印象を述べたうえで、「グローバルななかでユーロの妥当なレ ートがどういうものかよく分からないという不安がある」と話した。

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