米国債:下落、FOMC議事録受け資産売却を警戒

米国債相場は下落。10年債利 回りは過去1カ月余りでの最高水準に上昇した。連邦公開市場委員 会(FOMC、1月26―27日開催)の議事録で、一部メンバーが 「近い将来に」資産売却を始めるよう主張したことが示され、売り につながった。

年限の長い国債が特に下げた。この日発表の米鉱工業生産指数 や住宅着工件数が予想を上回ったことも弱材料。米財務省は来週入 札を実施する中長期債の発行額を18日に発表する。

ジェフリーズ(ニューヨーク)のチーフ金融エコノミスト、ウ ォード・マッカーシー氏は議事録について、「将来の出口戦略や金 融政策の引き締めが、なお数カ月先ではあるが、ありふれた引き締 めにはならないとの警鐘だ」と指摘。「米連邦準備制度理事会(F RB)は異例の措置を取って緩和策を実施した。それを巻き戻すに も異例の措置が必要となるだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時58分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇の3.74%。(表面利率3.625%、 2020年2月償還)価格は5/8下げて99 2/32。2年債利回りは5bp 上昇の0.85%。

2年債と10年債の利回り格差は2.90ポイントに拡大し、1月 11日につけた過去最大に並んだ。

FOMC議事録によると、出席者は前月の会合で、FRBの資産 と金融機関の超過準備を「時間をかけて顕著に」圧縮し、FRBの 資産を従来のように米国債に絞ることで合意した。合意は全会一致 だった。

「迅速な縮小」

一部の会合メンバーは、FRBのバランスシートを一段と迅速 かつ予測可能な方法で縮小できるよう、資産売却を開始すべきだと 主張した。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、カール・ ランツ氏は、「こうした見解をきっかけに国債は売りを浴びた。特 に期間の長い債券が売られた」と指摘。「こうした混乱は続くだろ う。複数の地区連銀総裁がこれまで、同様の発言をしてきた」と述 べた。

ランツ氏はその上で、10日に議会に提出されたバーナンキFR B議長の証言内容は「これがFOMCの取る道ではないことを明確 に示していた」と述べた。

バーナンキ議長は同証言で、「近い将来」に資産売却は想定して いないと述べ、売却するとしても景気判断を反映させた緩やかなペ ースで実施するとしていた。

低金利

バーナンキ議長はまた、この証言で、低金利が「長期にわたり」 正当化されるとのFOMC声明の見解をあらためて表明した。米政 策金利は2008年12月以降、0-0.25%に設定されている。

地銀向け投資顧問会社のザ・ベーカー・グループのアソシエー トパートナー、ジェフリー・コーロン氏は、「FRBによる直接的 な資産売却という概念は国債相場を不安にさせる」と指摘。「FR Bによる購入終了という意味での出口戦略だけでなく、市場への供 給が増え、これを吸収しなくてはならないという概念だ。こうした 概念は国債価格を圧迫するだろう」と述べた。

米フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は講演で、米経済成 長が力強さを増すにつれ、FRBは保有する1兆2500億ドル相当の 住宅ローン担保証券(MBS)の一部売却を始めるべきだと語った。

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