米PIMCO、ブラジル債投資を継続-02年大統領選時の成功生かす

債券ファンド運用最大手の米パシ フィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、2002 年のブラジル大統領選挙を前にブラジル国債を買い増し、その年に新 興市場向け投資で最良のパフォーマンスを上げた。8年後の今年、P IMCOは同様の戦略を取っている。

同社の新興市場担当共同責任者マイケル・ゴメス氏は、今年10 月の大統領選の勝者が、経済成長と財政赤字抑制を両立させたルラ現 大統領と並ぶ成功を収めるとの見方などを背景に、ブラジル債を「継 続的」に購入していると説明した。指標のブラジル債は、ルラ氏が大 統領に就任すればデフォルト(債務不履行)を引き起こすとの懸念が 高まった02年に額面1ドルに対し42セントまで下落。PIMCOは こうした中でブラジル債を買い増した。今月17日は1.33ドルで取引 されている。

ゴメス氏は11日のブルームバーグテレビジョンとのインタビュ ーで、「ブラジルの政策は引き続き健全であろうと全面的に安心してい る。そうした政策を引き受ける人物である限りは、次の選挙で誰が大 統領になろうがあまり問題ではない。われわれはブラジル債券市場の ファンだ」と述べた。

PIMCOがブラジル債保有を増やす一方、米銀最大手バンク・ オブ・アメリカ(BOA)は、ブラジルの資産価値から判断すると、 投資家は新政権が中央銀行の独立性を妨げるリスクを過小評価してい ると指摘。ブラジルの銀行大手イタウ・ウニバンコ・ホールディング は1月26日付リポートで、「政治的リスクが高まっている」とし、株 式投資をデリバティブ(金融派生商品)市場でヘッジするよう顧客に 助言した。

02年の経験

先月実施された一部世論調査によれば、大統領選は、ルラ大統領 が後継者として支持するルセフ官房長官がセラ・サンパウロ州知事を 7ポイント差で追う展開。昨年11月の調査では、セラ知事が19ポイ ントリードしていた。同知事は02年の大統領選でルラ氏に敗れている。

ブラジル株式相場の指標であるボベスパ指数(ドル換算)は過去 1年で96%上昇し、ブルームバーグが集計する93の株価指数で16位。 通貨レアルは対ドルで23%上昇し、新興市場の主要26通貨中で6位。 JPモルガン・チェースの指数によれば、国内市場向けのブラジル国 債のリターンはプラス9.2%と、新興市場全体のプラス5.3%を上回っ ている。

労働組合の指導者だったルラ氏が大統領になれば歳出は膨張し、 ブラジルはデフォルトに陥るとの懸念から他の金融機関がブラジル債 を手放す中、PIMCOは同債を買い続けた。02年半ば時点の保有額 は約10億ドル。03年1月に就任したルラ大統領は、大方の予想に反 して歳出を削減。02年時点で4.4%あった財政赤字の対国内総生産(G DP)比率を04年までに2.8%に低下させた。

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