ゴールドマン:ギリシャ債150億ドル、スワップ開示せず関与

(6段落目以降に背景を追加します)

【記者:Elisa Martinuzzi】

2月17日(ブルームバーグ):米金融大手ゴールドマン・サッ クス・グループは、ギリシャの債務の実態隠しに一役買った疑いが ある為替スワップ契約をまとめた後、同国の債券発行150億ドル相 当の引き受けに関与していた。ブルームバーグ・ニュースが目論見 書の内容を検証した結果、明らかになった。

ゴールドマンがスワップ契約後にギリシャのために引き受けた 10件の債券発行のうち、少なくとも6件については目論見書にスワ ップ契約に関する言及はなかった。同社は2002年にギリシャがス ワップ契約を通じて10億ドル(約903億円)の資金を調達するの を手助けしたが、欧州連合(EU)監督当局は最近までこれについ て何も承知していなかったと説明している。

スワップ契約の情報を開示しなかったことで、ギリシャの多く の起債の共同主幹事を務めたゴールドマンと他の引受会社、そして ギリシャ政府自身が、より良い条件で債券の価格を設定できたもの とみられる。ロンドンに拠点を置く資金運用会社マトリクス・コー ポレート・キャピタルの債券担当共同責任者のビル・ブレーン氏は、 このように指摘する。

ブレーン氏は「債券価格はギリシャ政府の財政の実態を反映す べきだ」と発言。「金融機関が公開情報に基づいて投資家に債券を 販売しようとしながら、その情報が正しくないことを承知していた とすれば、投資家は欺かれていたことになる」と話す。

ゴールドマンの広報担当マイケル・デュバリー氏(ニューヨー ク在勤)はコメントを控えている。

ドイツもゴールドマン批判

ギリシャとのスワップ契約をめぐって、ウォール街(米金融街) の証券会社で最も利益を上げているゴールドマンは、欧州の政界か ら強い批判にさらされている。このうち、ドイツ与党キリスト教民 主・社会同盟(CDU・CSU)は、ユーロ導入国の財政基準を満 たすため、ギリシャが財政赤字の実態を隠すのを同社が手助けした のではないかと疑念を抱いている。

ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は15日、同国が利用 したスワップ契約が「当時としては合法」と説明したが、EU監督 当局にスワップの情報開示を行わなかったことについて、他のユー ロ圏諸国から非難を浴びている。

EUの行政執行機関である欧州委員会もスワップ取引について 調査を開始しており、EU統計局(ユーロスタット)は今週、ギリ シャ政府に取引に関する情報提供を命じた。調査対象は他のEU加 盟国にも広がる可能性がある。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE