トヨタ社長が品質問題で積極説明へ-信頼回復になお時間との見方も

品質問題を抱えるトヨタ自動車 の 豊田章男社長は17日夕、今月3度目の会見を都内で開く。トヨタ車に 苦情が相次いだものの、対応が遅く顧客視点を欠いているなどと日米 で批判が強まっている。社長が積極的に説明する場を設けることで事 態の打開を図るのが狙い。ただ、問題が大きくなりすぎて、信頼回復 には時間がかかるのではないかとの見方も出ている。

昨年11月の米国でのアクセルペダルとフロアマットに関するリ コール(無料の回収・修理)に端を発したトヨタの品質問題で、豊田 社長による十分な説明は先月までほとんどなかった。しかし、大規模 なリコールが相次いだ上に、環境戦略のシンボルともいえる「プリウ ス」までがその対象になったことで、説明を迫られた格好だ。

ミズノ・クレジット・アドバイザリーの水野辰哉代表は「社長の 対応が少し変わってきた感じはある」とし、「自分の言葉で伝えようと し、客を優先する姿勢を見せ始めている」とコメントした。

トヨタの広報担当、横井孝典氏は17日の社長会見について、プリ ウスのリコールの進ちょく状況や、一連の品質問題への取り組みに関 して説明などを行うとした。

トヨタは9日、プリウスなどハイブリッド4車種のブレーキに不 具合があったとして国内外で計43万7000台を対象にリコールを実施 すると発表した。

17日の会見では、プリウスなどのリコール作業の進み具合や見通 しについて話すとしている。このほか、一連の品質問題を受けて設置 を決めたグローバル品質特別委員会などの取り組みについても説明す るという。

米議会では公聴会

トヨタの品質問題をめぐり、米議会は24日から来月初めにかけて 3件の公聴会の開催を予定している。24日に公聴会を行う下院監督・ 政府改革委員会のメンバー、ダレル・イサ議員(共和党、カリフォル ニア州)は10日、同公聴会に豊田社長の出席を求めたことを電子メー ルで明らかにした。

トヨタは、豊田社長へのイサ議員の関心を尊重するとした上で同 社長が米国を訪れた際に米議員らと面談する機会を希望すると文書で 応答した。24日の公聴会には米現地法人の稲葉良睨社長が証言するこ とになっている。

トヨタの横井氏によると、豊田社長は10日に訪米する予定だった が大雪のため取りやめ、現在日程を再調整しているという。トヨタは 社長に対し公聴会出席の正式な要請があれば検討するとの姿勢だ。

訪米し私自身の言葉で説明したい

豊田社長は9日の会見で訪米することを明らかにし、販売店や仕 入れ先など関係者に「私自身の言葉で説明したいと考えている」と語 った。また訪米の際には米政府当局とも直接、意見交換したいとの意 向も示していた。

トヨタの品質問題の対応には国内からも批判が上がっている。前 原誠司国土交通相は5日夕の閣議後会見で「顧客の視点がいささか欠 如している」との見解を示した。また、平野博文官房長官も同日の会 見で「命にかかわる問題、まず一義的にはトヨタがしっかりやってい ただくことだ」などと述べた。

こうした内外の批判の高まりを受け、トヨタも重い腰を上げざる を得なくなった。トヨタは17日に社長会見を開催することで、情報発 信に積極的な姿勢を打ち出し、信頼回復を目指す。

ミズノ・クレジット・アドバイザリーの水野氏は「それが出てく るのが遅すぎた」とした上で、「ここまで問題が大きくなってしまうと これで収縮の方向に向かうとは思えない」と指摘している。

--取材協力:萩原ゆき Editor:Hideki Asai、Fukashi Maruta

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