米国債:上昇、ホーニグ連銀総裁の発言で歳出削減に期待

米国債市場は上昇。カンザスシ ティー連銀のホーニグ総裁が、政府は歳出削減と歳入拡大に向けた 措置を取らなくてはならないと述べ、さもなければ連邦債務を賄う という圧力がFRB(米連邦準備制度理事会)にかかると指摘した ことから、買いが入った。

米国債利回りは一時上昇する場面もあった。世界的な株式相場 の上昇に加え、ギリシャの政府当局者が同国の赤字削減は目標を上 回って進んでいるとし、欧州連合(EU)による救済を必要としな いと表明したことが背景にある。米2年債と10年債の利回り差は一 時2.89ポイントに拡大し、1月11日に付けた過去最大記録まで1 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満となった。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォー ド)の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「ホーニグ総 裁の発言は、次の大きな危機が財政不均衡にまつわるものになるこ とを示唆しており、借り入れに依存した財政支出の是正につながる ものだ」と指摘。「つまり国債発行の減少、もしくは発行の増加ペ ースの鈍化だ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後4時46分現在、10年債利回りは前週末比3bp低下の

3.66%。同年債(表面利率3.625%、2020年2月償還)価格は9/32 上げて99 22/32。

「次の危機」

オバマ政権は米財政赤字が9月30日終了の今会計年度には過去 最大記録の1兆6000万ドルに達し、今後5年間に総額で4兆3000 億ドルに膨らむと見積もっている。

ホーニグ総裁は財政立て直しに関する講演で、米政府は「一連 の組織や企業にあえて失望を与えることも厭わず」、赤字に対処す べきだと指摘。さもなければ、「次の危機」に直面するリスクを負 いかねないと述べた。

米財務省が発表した12月の対米証券投資統計は前月から買越額 が縮小した。中国が米国債を売却したのが影響した。外国の政府と 投資家の中長期金融資産取引額は外国人からみて633億ドルの買い 越し。11月の買越額は1264億ドルだった。

中国の米国債保有額は342億ドル減少して7554億ドル。保有額は 2009年2月以来の低水準となった。日本は同115億ドル増の7688 億ドルで、中国を抜いて世界最大の米国債保有国となった。

ギリシャの歳入

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリア ム・オドネル氏は「現在の環境においてこの中国のニュースに何ら かの意味があるのかはっきりしない」と指摘。「対米証券投資統計 の問題はこのデータがほぼ2カ月遅れていることだ。市場では現時 点で起こっていることへの注目度の方が高く、現時点で市場にはな お米国債に対する安心感が広がっている」と述べた。

この日のギリシャ国債相場は下落し、10年債の利回りは前日比 19bp上昇の6.40%となった。

ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相はブリュッセルで開か れたEU財務相会合後に、同国は救済を「現実に必要としていない」 と表明。「ギリシャが救済を求めたことはない」と述べた。

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