今日の国内市況:株小反発、債券先物一時1カ月ぶり高値-ドル下落

東京株式相場は小幅に反発した。 ギリシャの財政赤字問題について、欧州連合(EU)が追加措置を提 案する用意があるとの意向を示し、同問題に対する懸念がやや和らい だ。石油などの資源、海運、輸送用機器といった景気敏感業種が上昇。 シティグループ証券が格上げした全日本空輸を中心に空運株も高い。

ただ、旧正月(春節)入りに伴い、中国などアジア市場の多くが 休場、3連休明けの米国市場の動向も見極めたいとして投資家の様子 見姿勢は強く、前日に続きこの日も積極的な売り買いは手控えられた。

日経平均株価の終値は前日比20円95銭(0.2%)高の1万34円 25銭、TOPIXは同1.70ポイント(0.2%)高の885.17。日経平均 の日中値幅(高値から安値を引いた値)は43円と、2月3日の約80 円を抜き、今年最小を記録した。

15日の欧州株式相場が総じて上昇したことも、積極的な売買材料 を欠いた東京市場にとっては支援材料になった。西欧市場では17カ国 中、11市場で主要株価指数が上昇。米国市場は同日、プレジデント・ デーの祝日のため休場だった。

欧州不安の後退を受け、新日鉱ホールディングスなどの資源関連 株が上昇。商船三井など海運株、ホンダなど自動車株も高い。ただ、 中国の金融引き締め行動を受け、春節明けの中国株が大きく下げる可 能性もあり、リスクはとりにくいとの指摘も聞かれた。取引終了にか けては、為替相場が円高・ドル安方向に動いたことをきっかけに、先 物主導で上げ幅を急速に縮める場面があった。

東証1部売買高は概算14億1633万株、売買代金は8415億円で、 ともに大発会の1月4日以来の低水準となった前日をさらに下回った。 値上がり銘柄数は756、値下がりは714。業種別33指数は空運、石油・ 石炭製品、海運、陸運、輸送用機器、鉱業、情報・通信、証券・商品 先物取引など21業種が上昇、その他金融、繊維製品、ゴム製品、小売 など12業種が安い。

債券先物が一時1カ月ぶり反高値

債券先物相場が一時、約1カ月半ぶり高値水準まで上昇(利回り は低下)した。朝方は日経平均株価の反発などで売りが優勢だったも のの、午後に発表された5年国債入札結果が無難となったことを受け て買い安心感が広がった。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比5銭安の139円56銭で 始まった。日経平均株価の反発を受けて売りが増えると11銭安まで下 げた。その後は、徐々に下げ幅を縮小し、午後の5年債入札結果発表 後には買いが優勢となって水準を切り上げ、一時は15銭高の139円 76銭まで上昇。日中ベースで昨年12月30日以来、約1カ月半ぶりの 高値をつけた。結局は9銭高の139円70銭で引けた。

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)0.5%の 5年利付国債(87回債、2月発行)の入札結果では、最低落札価格が 99円90銭、平均落札価格は99円91銭となった。

最低価格は事前予想(99円90銭)と一致し、最低と平均価格の 格差(テール)は前回と横ばいの1銭となった。応札倍率は3.64倍と なり、前回の3.36倍から上昇した。日経テレコンによると、この日実 施の5年国債入札では野村証券が2776億円を落札した。

入札結果を受けて、5年物の87回債利回りは一時1bp低い0.50% まで低下したが、その後は0.505%で推移している。朝方には0.525% と5日以来の高水準をつける場面があった。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の305回債利回 りは、前日比1ベーシスポイント(bp)高い1.33%で始まり、1.5bp 高い1.335%と3営業日ぶりの高水準をつけた。午後に入って、5年 債の入札結果を受けて徐々に水準を切り下げ、午後2時過ぎからは前 日比変わらずの1.32%で推移している。午後4時7分現在でも1.32% で取引されている。

ドル下落

東京外国為替市場では、午後の取引でドルが下落幅を拡大。対ユ ーロでの上昇に行き過ぎ感がくすぶっていることから、調整に伴う売 り圧力が強まった。

ユーロ・ドル相場は午後の取引で一時1ユーロ=1.3664ドルと、 2営業日ぶりのドル安値を付けている。ユーロ・ドル相場の相対力指 数(RSI、14日ベース)はユーロ売り・ドル買いの過熱感を示す30 付近に張り付いて推移している。ユーロ・円相場は一時、122円78銭 の円安値をつけた。

一方、ドル・円相場は対ユーロでのドル売りが波及する格好とな り、一時1ドル=89円72銭と、2営業日ぶりの水準までドル安・円 高が進んだ。市場では15日に予定されていた米国債の償還がプレジデ ンツデーの祝日で延期され、この日はそれに伴うドル売り・円買い需 要が観測されたとの指摘も聞かれている。

この日の午前には、豪準備銀行(RBA)が2日に開いた金融政 策決定会合の議事録を公表。同会合では、市場の利上げ予想に反して 政策金利が据え置かれたが、議事録では、欧州のソブリン債のリスク が世界の景気回復を鈍化させるとの懸念が背景にあったとの見解が示 されている。

その上で、議事録では「経済状況が予想通り改善を続ければ、政 策金利の追加的な引き上げが必要となる公算は大きいと、金融政策決 定会合のメンバーは予想していた」と指摘されている。

一方、日本銀行はあすから2日間の日程で政策決定会合を開くが、 ブルームバーグ・ニュースが有力日銀ウォッチャー16人を対象に行っ た調査によると、大勢が現状維持を予想している。

午前の取引では対豪ドルで円売りが先行。午後には一時1豪ドル =80円43銭と、2営業日ぶりの円安値を付けた。

ギリシャは3月16日に財政再建の実施状況の報告書を提出する 予定だが、ユンケル首相は、ギリシャ政府が3月半ばの目標達成に向 けて順調に進まない場合、ギリシャに「追加措置を求めるだろう」と の考えを示している。

そうした中、この日は欧州連合(EU)加盟27カ国の財務相会合 が開かれるほか、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が2月の 景況感指数(期待指数)を発表する。市場では引き続きユーロ圏発の 材料に警戒感が残るとみられる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE