ブラジルレアル建て売出債が発行ラッシュ、個人投資家の人気根強く

日本の個人投資家を販売対象とす る売出債市場で、ブラジルレアルの通貨や金利に連動する社債発行が 相次いでいる。中国やインドなどと並ぶBRICsの一員で、高成長 が期待されるブラジルへの高い投資収益を狙う個人投資家の間で人気 を集めている。

SMBCフレンド証券は1月29日から世界銀行を発行体として、 ブラジルレアル建て円決済型債券を売り出した。年限は4年で表面利 率は8.73%。安藤証券は、ノルウェー地方金融公社を発行体として昨 年12月にブラジルレアル建て円決済型で他社株転換債(日立建機、三 菱商事など対象)を販売した。年限は2年で表面利率は10%と通常の 社債よりも高く設定されている。

三菱UFJ証券も16日からノルウェー輸出金融公社を発行体とし て、ブラジルレアル為替連動円建債の販売を始めた。三菱UFJ証券 プロダクト開発部の村田浩平課長は今回の商品企画について、ブラジ ル関連の投資信託が大きなヒット商品になったことを踏まえて、「ブラ ジルレアル高による投資収益を債券の形で投資家が享受できる商品を 考えた」と語った。

高金利、株価も上昇

ブルームバーグ・データによると、一時8%程度の高い利回りが あった豪ドルやニュージーランド・ドルの国債は現在、4%程度にま で低下している。一方で、ブラジルレアル国債は、年限10年で8.5% 程度と比較的高い利回りとなっている。

ブラジルの代表的な株価指数であるボベスパ指数も、2008年9月 にリーマンショック時に49200程度だったのが、直近で取引が確認さ れる12日には65850程度と約34%上昇した。9日には昨年11月以来 最大の上昇を記録した。日経平均、ニューヨークダウ工業株30種平均 が同期間で、それぞれ、15%、5%の下落と比較するとボベスパ指数 の上昇が目立つ。

格付けも投資適格級に

米格付け会社のムーディーズは昨年9月22日、ブラジルを投機的 等級のBa1からBaa3に引き上げ、見通しもポジティブとした。 これで、同国の格付けは、ムーディーズ、S&P(BBB+)、フィッ チ(BBB-)、R&I(BBB-)、JCR(BBB)と主要な格付 け会社で投資適格級となった。

ムーディーズは発表資料で、「ブラジル政府の債務構成の著しい改 善は、格上げやポジティブの見通しにつながる重要な要因。ブラジル 政府の信用リスクの低下は、政府のバランスシートにおける、為替レ ートや金利リスクへのエクスポージャーの低下が直接の要因である」 との見方を示した。

足元では、ギリシャ問題や中国の預金準備率の引き上げなどで新 興市場国の株価は下落しているものの、みずほ証券の石原哲夫シニ ア・クレジットアナリストは、「先進国が財政赤字に見舞われる中で、 ブラジルのような新興国への資金流入は続くだろう」という。

  財務省に提出された有価証券届出書の訂正届出書の記載によると、
三菱UFJ証券が16日から売り出したブラジルレアル為替連動円建債
の発行概要は以下のとおり。この債券はユーロ市場で発行され日本国
内の投資家に販売される。

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●三菱UFJ証券、ブラジルレアル為替連動 円建債券

 発行体 :  ノルウェー輸出金融公社
 券面総額:  364百万円
 表面利率:  年6.72%*(利率決定時為替レート/当初為替)%
 期間  :  2年
 売出期間:  2010年2月16日‐2月23日
 受渡日 :  2010年2月24日
 償還日 :  2012年2月24日
 売出人 :  三菱UFJ証券
 売出取扱人: 常陽証券、新潟証券
 登録金融機関:滋賀銀行、百十四銀行、北海道銀行
 満期償還:  額面金額*償還為替レート/当初為替レート
        ・償還為替レート:
         円・米ドル参照為替レート、ブラジルレアル・米
         ドル参照為替レートから算出される
 計算代理人: JPモルガン・チェース・バンク
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