スイス・フラン売り介入は「勝ち目のない戦い」か-ユーロ安進行で

外国為替トレーダーらの間では、 スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のヒルデブラント総裁は、スイ ス・フランの1年ぶりの上昇トレンドの抑制を図っているが、ユーロ安 がそれを頓挫させるとの見方が強まっている。

ブルームバーグ調査によれば、市場関係者28人中16人がスイ ス・フランは今年のいずれかの時点で、年初の水準よりも上昇するとの 見通しを示している。スイス・フランのコール(買い)オプションのプ レミアムは、2009年半ば以降2倍になった。スイス・フランは15日 午後6時20分(日本時間16日午前2時20分)現在、1ユーロ=

1.4656スイス・フランと、年初から1.2%上昇。

ギリシャやポルトガル、スペインの財政赤字と債務をめぐる危機を 背景に避難通貨としてのスイス・フラン買いが増え、ヒルデブラント総 裁は自国通貨高の抑制に苦慮している。スイスでは消費者物価指数が1 年ぶりに2カ月連続で低下し、フラン高がデフレを根付かせるとの懸念 を強めている。また09年の国内総生産(GDP)の半分を占める輸出 部門にとっては、海外での販売価格上昇につながっている。

UBSのストラテジスト、ジェフリー・ユー氏(ロンドン在勤)は、 「SNBは市場介入を続ける必要があるが、勝ち目のない戦いだ」と指 摘。同氏は、年末までに1ユーロ=1.46スイス・フランになるとの見 通しを示している。

ヒルデブラント総裁が就任した今年1月1日から3週間でスイス・ フランは0.7%上昇。同総裁は「行き過ぎた上昇を断固阻止する」考え を表明した。トレーダーらは、相場の動きを見る限り、SNBはその後 4回介入し、特に今月12日には7時間余りで2回のフラン売りを実施 したとみている。昨年は4回と推定されるという。SNB報道官らはコ メントを控えている。

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