債券先物が一時1カ月半ぶり高値に、5年債の入札結果受け買い安心感

債券先物相場が一時、約1カ月半 ぶり高値水準まで上昇(利回りは低下)した。朝方は日経平均株価の 反発などで売りが優勢だったものの、午後に発表された5年国債入札 結果が無難となったことを受けて買い安心感が広がった。

RBS証券の徐瑞雪ストラテジストは、先物相場の上昇について、 「5年債入札が無難な結果となり、安心感が出た。銀行勢など国内投 資家は潤沢に余剰資金を持っている。5年債利回りも低下に転じてい る」と述べた。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日比5銭安の139円56銭で 始まった。日経平均株価の反発を受けて売りが増えると11銭安まで下 げた。その後は、徐々に下げ幅を縮小し、午後の5年債入札結果発表 後には買いが優勢となって水準を切り上げ、一時は15銭高の139円 76銭まで上昇。日中ベースで昨年12月30日以来、約1カ月半ぶりの 高値をつけた。結局は9銭高の139円70銭で引けた。

入札結果、多少強めとの見方も

財務省が午後零時45分に発表した表面利率(クーポン)0.5%の 5年利付国債(87回債、2月発行)の入札結果では、最低落札価格が 99円90銭、平均落札価格は99円91銭となった。

最低価格は事前予想(99円90銭)と一致し、最低と平均価格の 格差(テール)は前回と横ばいの1銭となった。応札倍率は3.64倍と なり、前回の3.36倍から上昇した。日経テレコンによると、この日実 施の5年国債入札では野村証券が2776億円を落札した。

バークレイズ・キャピタル証券の森田長太郎チーフ債券ストラテ ジストは、相場に明確な方向は出ていないとしながらも、「想定されて いた通りのイメージで、それなりに堅調な結果となった。多少はマー ケットにとってプラス」だと述べた。

モルガン・スタンレー証券の伊藤篤債券ストラテジストは、「87 回債が3回連続で発行され、新味に欠けた割には、予想より多少強か った。実際、資金が余っているのだろう」として、潜在需要の強さが 示されたとみていた。

入札結果を受けて、5年物の87回債利回りは一時1bp低い0.50% まで低下したが、その後は0.505%で推移している。朝方には0.525% と5日以来の高水準をつける場面があった。

10年債利回り横ばいの1.32%

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の305回債利回 りは、前日比1ベーシスポイント(bp)高い1.33%で始まり、1.5bp 高い1.335%と3営業日ぶりの高水準をつけた。午後に入って、5年 債の入札結果を受けて徐々に水準を切り下げ、午後2時過ぎからは前 日比変わらずの1.32%で推移している。午後4時7分現在でも1.32% で取引されている。

長期金利が戻したことについて、損保ジャパン・グローバル運用 部の砺波政明債券運用第1グループリーダーは、「5年債入札は順調に 終わった。米国、中国市場が休場で新規材料はないものの、入札通過 で買い戻しが入っている。今月はデュレーション(債券指数の年限) が伸びるので長いゾーンにも買いが入っている」と説明した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE