2月12日の米国マーケットサマリー:株安、中国準備率引き上げ

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3617 1.3693 ドル/円 90.02 89.77 ユーロ/円 122.57 122.90

株 終値 (暫定値)  前営業日比  変化率 ダウ工業株30種 10,097.18 -47.01 -.5% S&P500種 1,075.49 -2.98 -.3% ナスダック総合指数 2,183.53 +6.12 +.3%

債券 直近利回り  前営業日比 米国債2年物 .82% -.05 米国債10年物 3.69% -.03 米国債30年物 4.64% -.02

商品 (中心限月)    終値 前営業日比   変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,090.00 -4.70 -.43% 原油先物 (ドル/バレル) 74.20 -1.08 -1.43%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し3日続落。 ギリシャのデフォルト(債務不履行)回避に向けた欧州連合(EU) の取り組みは域内経済の重しになるとの懸念がユーロ売りにつな がった。EU統計局がこの日発表した2009年10-12月のユーロ 圏実質GDP(域内総生産)速報値は前期比0.1%増にとどまり、 ユーロ圏経済への悲観を強めた。

ユーロは対ドルで、このままいけば週間ベースでは5週続落と、 約1年ぶりの長期下落局面となる。ユーロ圏GDPの増加率は市場 予想を下回った。ブラジル・レアルはドルに対し1週間で最大の下 げ。中国が過熱する景気を冷ますため、預金準備率の引き上げを決 めたことに反応した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの為替グループのマネジ ングディレクター、サマルジット・シャンカー氏(ボストン在勤) は「市場は救済を望んでいる」と指摘。「必然的に欧州域内の貿易 の多くは、ユーロ圏周辺部の混乱から影響を受けることになり、そ れはユーロにとってマイナスだ」と述べた。

ユーロはドルに対し一時、前日比1.2%安の1ユーロ=

1.3532ドルと、昨年5月19日以来の安値を付けた。ニューヨー ク時間午後2時半現在は1.3620ドル。対円では1ユーロ=122円 60銭に下げた(前日は122円90銭)。円はドルに対し値下がりし、 1ドル=90円2銭(前日は89円77銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。中国が預金準備率の引き上げを決めたこと から、同国経済の成長が鈍化するとの懸念が強まった。週間ベース ではわずかながら約1カ月ぶりに上昇した。

アルミ生産最大手アルコアと複合企業ゼネラル・エレクトリッ ク(GE)がいずれも下落。化学大手3Mも安い。バンク・オブ・ アメリカ(BOA)のアナリストが同社株を「売り」に指定したこ とが嫌気された。ただ、ドルがこの日の高値水準から値下がりし、 商品が下げ渋ったことから、株価の下値は限定的となった。

一方、テクノロジー株は高い。携帯電話メーカー米最大のモト ローラが2社への事業分割を発表したことがきっかけ。モルガン・ キーガンが通信機器メーカー、JDSユニフェーズの買いを推奨し たことも好感された。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.3%安の1075.51。週間の上昇率は約0.9%。 ダウ工業株30種平均は45.05ドル(0.4%)下落の10099.14 ドル。ニューヨーク証券取引所の騰落比率は7対5。

フェデレーテッド・インベスターズ(ニューヨーク)の株式市 場チーフストラテジスト、フィリップ・オーランド氏は「紋切り型 の反応だった」と指摘。「中国が措置を講じ過ぎて経済成長の著し い縮小につながるとの懸念があるが、それは妥当ではない。中国は 同国市場からインフレの泡を一部取り除いているのであり、それは ポジティブな ことだ。ファンダメンタルズは改善しているのに、市場心理がただ 悲観的なだけだ」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。10年債は4日ぶりに上げた。中国が過熱 する景気を冷ますため預金準備率を引き上げたほか、ユーロ圏で域 内総生産の伸び悩みが示されると、米国債が逃避先として買われた。

2年債利回りは1週間ぶりの大幅な下げ。中国人民銀行(中央 銀行)は、預金準備率を50ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)引き上げられる。25日から適用する。

投資家の間では欧州連合(EU)によるギリシャの財政赤字縮 小支援は十分ではないとの見方が広がった。またアラブ首長国連邦 (UAE)ドバイ首長国の債券に対する保証コストが上昇、ドバイ の国有投資会社ドバイ・ワールドが債務返済延期を要請した昨年 11月以来の高水準となった。

ICAP(ニュージャージー州ジャージーシティー)のブロー カー、ポール・ホーマン氏は「世界的にソブリン債をめぐる不安が 広がっており、リスク回避姿勢が目立つ。しばらく小幅レンジで推 移しているが、市場は何か次の展開が明らかになるまで国債に買い を入れるだろう」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時18分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.69%。同債価格(表 面利率3.625%、償還期限2020年2月)は1/4上昇して99 14/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。中国人民銀行(中央銀行)が 預金準備率を引き上げたことで商品と株が下げた一方、ドルが上昇 したため、金に売りが出た。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は一時0.9%上昇。ギリシャの財政問題を背景にユーロ はドルに対して下落した。S&P500種株価指数は一時1.4%安。 商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は今週 に入り初めて下落した。

LGTキャピタル・マネジメントの商品アナリスト、バイラ ム・ディンチェル氏(チューリヒ在勤)は、「金は中国の預金準備 率引き上げとドルの上昇に反応している」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比4.70ドル(0.4%)安の1オンス=1090ドル ちょうどで取引を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は5日ぶりに下落。世界2位のエネルギ ー消費国である中国が景気拡大を抑制する策を取ったことを手掛 かりに売りが優勢となった。

原油は一時、バレル当たり74ドルを割り込んだ。中国人民銀 行(中央銀行)が1月に続き2回目の預金準備率引き上げを決定し たことで、ドルが買われたことが背景。エネルギー省エネルギー情 報局(EIA)の週間在庫統計によると、原油在庫の増加幅はアナ リスト予想を上回った。

食糧やエネルギー関連の商品に投資するヘッジファンド、ラウ ンド・アース・キャピタルのパートナー、ジョン・キルダフ氏は「あ らゆる市場が今も各国中銀が提供できる限りの景気刺激策を必要 としている。この日の中国の決定は需要後退と相場下落の前兆だ」 と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前 日比1.15ドル(1.53%)安の1バレル=74.13ドルで取引を終 了。週間ベースでは5週間ぶりに上昇した。年初からは6.8%下げ ている。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor:Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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