中国人民銀:預金準備率50bp引き上げ-景気過熱抑制で

中国人民銀行(中央銀行)は、 ここ1カ月で2回目の預金準備率引き上げを決めた。同国の景気が過 熱するなかで、資産バブルの回避やインフレの抑制を狙う。

人民銀が12日にウェブサイトに掲載した資料によると、預金準 備率は50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げら れる。25日から適用する。現行の預金準備率は大手銀行が16%、 中小銀行は14%となっている。

1月の中国の新規融資は1兆3900億元に達し、当局が今年の 目標としている7兆5000億元の19%に上った。また、不動産価格 は同月に過去1年9カ月で最大の値上がりとなった。この日の発表後、 原油や銅相場、欧州株式市場は軒並み下落。中国での融資引き締めに より世界的な景気回復が阻害されるとの懸念が強まった。

米銀JPモルガン・チェースの中国株式・商品部門のジン・ウル リッヒ会長(香港在勤)は、「政策当局はインフレ期待の押さえ込み や資産価格バブルリスクの抑制に関して懸念を強めている」と指摘。 「2010年は一段の政策引き締めの年となるだろう」と述べた。

人民銀はこの日の中国市場の取引終了後、また春節(旧正月)の 連休前に今回の行動に出た。ダウ欧州600指数は下落した。

今回の措置は人民銀の「適度に緩和的な」金融政策の変更を示唆し ないもようだ。同国国営の新華社通信が人民銀当局者の話を匿名で引用 して報じた。

アジアの役割

記録的な融資と4兆元規模の景気対策が、中国を第2次世界大戦 以降で初の世界的なリセッション(景気後退)から回復させた。ギリ シャの財政危機に加え、前日発表された09年10-12月(第4四半期) のユーロ圏実質GDP(域内総生産)速報値で域内景気回復の鈍化が 示されたことで、世界的な成長維持におけるアジアの重要性が浮き彫 りになった。

HSBCホールディングスの中国担当チーフエコノミスト、屈宏 賓氏(香港在勤)は「中国が世界経済の中で重要性を増していること から同国の政策は世界の市場を神経質にさせる」としながらも、「中 国が適時に政策を引き締めることは成長持続と過熱防止に役立ち、長 期的に世界にとってプラスだ」と指摘した。

「危機」モードの解除

中国の昨年10-12月(第4四半期)の国内総生産(GDP) は前年同期比10.7%増加。予想を上回り、過去2年間で最も高 い伸びとなった。人民銀は11日、金融環境を「危機モード」から 徐々に正常化させる方針を表明していた。

クレディ・スイス・グループは、今回の預金準備率引き上げによ り中国の金融システム内の流動性が約3000億元縮小すると試算し た。同システムは高成長や通貨人民元相場の上昇を見込む資金の流入 に直面している。

中銀の動きを予測していた興業銀行の上海在勤エコノミスト、魯 政委氏(上海在勤)は「中銀は年央まで、頻繁に預金準備率を引き上 げ続けるだろう」と予想。「中銀はインフレが加速し始める前に先手 を打って政策を引き締めたい考えだ」と述べた。同氏はまた、中銀が 早ければ4月に現行5.31%の政策金利を引き上げると予想している。

人民銀は1月12日に、08年6月以来となる預金準備率の引き 上げを発表していた。

--Kevin Hamlin, Li Yanping. Editors: Paul Panckhurst, John Liu.

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