KDDI:JCOMへ出資比率31.1%に下げ-金融庁指摘で

国内通信2位KDDIは、米メディ ア大手リバティーグローバルから実質取得予定のケーブルテレビ国内 最大手ジュピターテレコム(JCOM)株37.8%について、6.7%はリ バティが信託銀行に譲渡すると発表した。金融庁の指摘などを受け契約 内容を修正、議決権ベースでのKDDIの出資比率を31.1%に抑える。

発表文によるとリバティ子会社買収を通じて31.1%を出資するの は19日。残る株式6.7%のうち4.5%は信託銀行が売却予定。KDDI 広報担当の岩松カール氏によると、6.7%については信託受益権をKD DIがリバティから同条件で買う形となるため、契約の総額は1月発表 の3617億円と変わらない。

岩松氏は契約に加わる銀行は「みずほ信託銀行と聞いている」と説 明。また、KDDIの法務アドバイザーであるスキャデン・アープス法 律事務所の神谷光弘弁護士は12日、ブルームバーグ・ニュースの取材 に対し、今回の修正について「実質論を重視する金融庁の指摘を受け、 スキームを変更して問題ない形にした」と述べた。

KDDIは1月にJCOMへの37.8%出資を発表。直接取得でな くリバティの中間持ち株会社を買収するため、法的には問題ないと主張 していた。しかし、金融庁からTOBを経ずに3分の1超の株式を実質 取得するのは金融商品取引法に抵触する懸念があると指摘を受け相談 した結果、比率を抑制する方針に転じた。31.1%の出資比率は、株取得 後に2位株主となる住友商事の27.7%を上回り、トップとなる見通し。

クレディ・スイス証券の早川仁アナリストは「形式的にはTOBル ール抵触を回避できたが、問題の本質は変わっていない」と指摘。「住 商からサポートが得られるか不透明な中で、KDDIが株主に今回のデ ィールの意義を納得させるのは難しいだろう」とコメントした。

住商に関しては9日の読売新聞朝刊が、KDDIに対抗するため、 JCOM株へのTOB実施に向けて最終調整中と報道。その際、住商は 報道が「憶測で、事実ではない」とのコメントを発表していた。住商の 広報担当者、勝賀瀬鮎美氏は12日、KDDIの契約修正について「ノ ーコメント」と述べた。

また、JCOMは12日夕発表のコメントで「詳細について確認の うえ、当社としての対応を検討する」などとしている。

--取材協力 上野英治郎 Editors: Chiaki Mochizuki, Norihiko Kosaka

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Ayumi Shogase Eijiro Ueno

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