サッポロ:スティール役員提案に反対、企業価値毀損リスク

筆頭株主の米系投資ファンドステ ィール・パートナーズから取締役の選任提案を受けているサッポロホ ールディングスは、同提案に反対する方針を決定した。スティール提 案の人材を受け入れると企業価値が毀(き)損するリスクがあると指 摘、3月30日予定の定時株主総会ではサッポロHとしての取締役候補 を提案する。

東証で12日開示した資料によるとサッポロHは、スティール提案 について「企業価値を向上させることができる具体的説明が何もなく、 事業・業務などの現場が混乱することになりかねない」と強調した。 その上で、サッポロHとして現在の取締役10人のうち、3月退任予定 の福永勝サッポロビール社長の後任に寺坂史明同社専務を据え、他の 9人は変えずに取締役候補者として提案する

同日都内で記者会見したサッポロHの村上隆男社長は、現取締役 構成はスティールの提案した候補より望ましいと強調するとともに、 スティールには従来通り真摯(しんし)に対応すると述べた。一方、 今後の投資方針については、2年間で累計650億円の戦略投資枠を予 定しているとした上で、資産流動化で同枠を超える投資にも対応可能 との見方を示した。

一方、サッポロHは同日、今期(2010年12月期)からの2カ年 中期計画を発表した。11年に売上高4060億円、営業利益170億円、 純利益で60億円(今期予想は48億円)を目指す。16年までの長期経 営計画の数値目標は変えない。今期を成長フェーズへの転換を図る期 間と位置付け、主力の酒類、飲料事業ではコスト削減で収益率向上を 目指しながら、M&A(企業の合併・買収)の機会を探り事業拡大を 進める。

また、不動産事業では保有物件の収益力強化と新規物件取得によ り収益基盤を強固にすることを目指す。中期計画1年目となる今期は 純利益で前期比5.8%増、売上高で3945億円と同1.8%増を見込んで いる。酒類事業で既存ブランドを強化し不動産事業では稼働率向上や 賃料改定に注力する。

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