産業革新機構:自動車や電機、環境への投資検討、年内実施も

昨年7月に発足した官民出資の投資 ファンド、産業革新機構(INCJ)は年内にも第1号投資案件を取り まとめる見通しで、自動車や電機産業、環境分野等に注目している。同 機構の最高執行責任者(COO)である朝倉陽保専務が明らかにした。

朝倉専務は10日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、 投資対象について、「収益性も大事だが、その技術あるいは製品が持っ ている波及的な日本企業に対するインパクトが重要な要素。そういう要 素があるものを優先的に検討していこうと思っている」と述べた。発足 から半年余りで200件を超える投資案件が集まっており、検討状況が最 終段階に近いものもあるという。

INCJでは事業再編や次世代産業の育成を通じて日本経済の活性 化を促すという目的のもと、民間の投資ファンドや投資銀行出身者など 約40人が集まり、投資案件の精査を進めている。官民からの出資金905 億円でスタートし、その後920億円に拡大。さらに、最大8000億円の政 府保証枠を使って15年間にわたり投資活動を行う予定。ベンチャー企 業・大企業・知的財産等、幅広い分野 へのサポートが期待されている。

朝倉氏は「自動車やエレクトロニクス業界は苦戦しているとはいえ グローバルマーケットで認められている産業であり、彼らが持つ技術と いうのは非常に重要」と指摘。こうした産業を支える製造・加工・測定 技術についても注視している。そのほか、水道設備事業、再生可能エネ ルギー、次世代伝送網「スマートグリッド」など、今後の高い成長が期 待される新規事業に参入が可能な企業も重要視している。

産業革新機構は昨年11月、東芝と共同で原子炉製造最大手の仏アレ バの送電・配電部門に対して買収案を提示した。その後、アレバは東芝 や米ゼネラル・エレクトリックの提案を退けて仏重電大手アルストムと 受配電・制御機器大手シュナイダーエレクトリックの連合に独占交渉権 を与えている。

また、アルプス電気は12月、同機構と共同で磁性材料技術と薄膜プ ロセス技術の事業化を検討し、今年4月の事業開始を狙うと発表した。

--取材協力:白木真紀 --Editors: Chiaki Mochizuki

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