首相:与謝野氏質問に「作り話」と激高-母に無心と指摘で(Update1

「まったくの作り話であります。 こ ういう話をされると兄弟といっても信じられない」-。鳩山由紀夫首 相が12日午前、衆院予算委員会の集中審議で、自民党の与謝野馨元 財務相から、首相が母親の安子さんに党所属議員に配る資金を無心に 行っていたと指摘され、激高する場面があった。

与謝野氏は、首相の弟で自民党衆院議員の鳩山邦夫元総務相から 約1年半前に、「うちの兄貴はしょっちゅう、おっかさんの所に行っ て子分に配る金が必要だとお金をもらっていた」と聞いたことを紹介。 与謝野氏は「お母さんから電話があって邦夫さん、あんたは大丈夫な のと。口を濁していたら、邦夫さん、あんたは子分いないの、と言わ れたという」というエピソードも付け加えた。

これに対し、首相は「事実として母に尋ねていただいても結構で す。わたしは母に対してそのようなお金の無心、特に子分に配る金を くれなんていうこと、言うわけはありません」と強く否定した。

共同通信は同日、鳩山邦夫氏が同社など一部記者団の取材に対し、 首相側から資金提供依頼を受けていると安子さんから電話があった ことは認めたものの、依頼を首相本人が行ったのか秘書が行ったのか は分からない、と発言したと報じている。

与謝野氏は、首相が元秘書による偽装献金事件に関連し、安子さ んから資金提供を受けた12億6000万円を贈与と認め、約6億円を納 税したとしていることについて「6億も払うということは脱税だ。平 成に入ってからこんなに多額の税金を脱税した人はいない。まさに平 成の脱税王だ」と批判。首相は資金提供について「まったく知らなか ったと真実を申し上げている。国税庁の判断があるので、それを待つ べきだ。重加算だとか知っていてどうのこうのという話ではない」と 反論した。

自民党政権時代では同党の政策通として知られた与謝野氏。この 日は経済財政政策については一切触れずに、首相の政治資金問題をひ たすら追及した。菅直人副総理兼財務相に対しても、「経済界の人は 怒っている。成長戦略を作るから官邸に来いといわれて行ったら、肝 心の菅大臣が会議中、全部居眠りしていたという。そういうお行儀の 悪い例はいっぱいある」と批判した。

「鳩山内閣の政治姿勢」をテーマとした同日の集中審議では、野 党側から首相の資産管理などについての質問が続いた。

証券優遇税制

共産党の佐々木憲昭氏は、首相がブリヂストン株350万株など大 量の株式を所有していることを挙げ、株式の配当金や売却益などにか かる税率を本来の20%から10%に引き下げている現行の証券優遇税 制の恩恵を受けていることに「庶民の暮らしからかけ離れている」と 指摘。同制度が資産家と一般国民との格差を拡大しているとして、優 遇制度の廃止を求めた。

これに対し、首相は「格差が助長されるではないかという気持ち は分からないわけではない。優遇税制の在り方というのは見直すべき ときが来ると思っている」と明言した。

一方、公明党の大口善徳氏とのやり取りで、首相は与謝野氏との 質疑で激高する場面があったことについて「感情が高ぶったことは申 し訳ない」と陳謝した。

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