投資適格債券、今週は起債が9割減-ジャンク債リターンもマイナス

債券市場では今週、欧州首脳がギ リシャの財政危機を抑え込むことができるか見極めようとする姿勢が 強まり、投資適格級債券の起債が急減し、高利回り債のリターンもマ イナスに落ち込んだ。

ブルームバーグが集計したデータによると、欧米の発行体が今週 起債した投資適格級債券は合計59億6000万ドル(約5350億円)と、 年初来で最も少なく、これまでの平均の529億ドルから約9割減とな った。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数による と、米国のジャンク債(投機的格付け債)の年初来のリターンもマイ ナス0.09%となり、1月時点のプラス1.52%から悪化した。

欧州連合(EU)は今週、首脳会議でギリシャ財政危機への対応 を協議し、投資家らは信用リスクの回避に動いた。10日の米国市場で は借り入れコストが安定し、デフォルト(債務不履行)保証コストが 低下したものの、米アラバマ州の電話サービス会社ITCデルタコム は「現在の市場環境」を理由に挙げ、3億2500万ドル相当の起債を中 止した。

RBCキャピタル・マーケッツのシニア・クレジットストラテジ スト、サイモン・バラード氏(ロンドン在勤)は、「投資家のセンチメ ントが依然として弱く、市場に神経質なムードが広がっているため、 発行市場では当面、活発な動きはなさそうだ」と述べた。

EU首脳会議は11日、ギリシャに財政赤字の抑制を求める一方、 ユーロ導入後11年で最悪の危機の沈静化に向けて「断固たる」行動を 約束した。ただ、ギリシャやスペイン、ポルトガルなど財政赤字の削 減に苦しむ加盟国が新たな投機的攻撃にさらされた場合のEUとして の対応は、あいまいなままとなった。

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