レポ金利が一段上昇、年金払い日が波乱要因に-TB3カ月物0.12%

短期金融市場では、足元のレポ(現 金担保付債券貸借)金利が一段と上昇した。準備預金の積み最終日と 年金の払い込み日が重なる15日にかけて資金の出し手が取引に慎重 になる上、日本銀行は資金供給を抑制する傾向があるためだ。

12日の東京レポレートは、翌営業日にあたる15日受け渡しのト ムネクスト物が前日比1.2ベーシスポイント(bp)高い0.130%、16 日受け渡しのスポットネクスト物は0.125%と、いずれも昨年12月25 日以来の高い水準になった。

市場では15日受け渡しのレポが一部0.15%でも取引された。国 債買い現先オペ(16日-23日)の落札金利は0.12%で横ばいだった。

国内証券のトレーダーによると、年金が払い込まれる金融機関は、 入金を確認するまで運用に動かない傾向が強く、年金払い日ごとにレ ポ金利は上振れが続くという。

年明けのレポは今月初めまで0.105%付近と実質的な下限で安定 していたが、その後は昨年同様に金利が上振れた。今回の金利上昇は、 日銀が当座預金残高を縮小した前週から始まっている。

メガの超過準備を警戒

金利上昇の背景には、財政要因に合わせた日銀の金融調節がある。 15日の年金払いは4.5兆-5兆円程度の大幅な余剰要因で、日銀は資 金供給を抑えざるを得ない。しかし、年金などの余剰資金は、必要と しているレポ市場に当日まで流れにくい。

一方、日銀が財政要因にかかわらず潤沢な資金供給を続ければ、 銀行が必要以上の資金を準備預金に積み上げる超過準備は大幅に膨ら む。超過準備には0.1%の利息を付けているため、銀行が準備預金の コントロールを無視した資金繰りを始めると、市場取引が成立しづら くなる。

日銀が公表した業態別の当座預金残高によると、昨年12月分の積 み期間(12月16日-1月15日)は都市銀行の超過準備の平均残高が 前月の710億円から5050億円に急増した。国内大手銀行の資金担当者 は、メガバンクがレポ運用を放棄し、超過準備を積み上げ始めること を日銀は最も警戒しているとみる。

日銀が当座預金を15兆円前後など一定量に維持する金融調節を 行えば、資金不足日には供給オペが増え、資金余剰日にはオペを減ら しても金融機関の余剰資金が市場に流れるのが正常な姿。ただ、金利 水準が低いため、資金の流れが鈍る市場機能の低下が懸念されている。

もっとも、国内証券のディーラーは、0.1%で3カ月物の資金を 10兆円供給する新型オペでターム物金利を低めに誘導する一方、翌日 物のレポ金利の上振れを許容するのは、市場機能を維持するという意 味でも矛盾した政策だと指摘している。

TB3カ月物0.12%

新発国庫短期証券(TB)3カ月物87回債利回りは、10日の取 引より0.25bp高い0.12%で成立したもよう。レポ金利の上昇で投資 家がTB購入を手控え、証券会社に在庫が積み上がっている。

午前のTB買い切りオペ4000億円には2兆1576億円の応札が集 まった。応札倍率は5.39倍と前回(4.21倍)を上回り、昨年10月以 来の高水準だった。

もっとも、市場参加者の間では、15日の年金払い日を越えて、新 しい準備預金の積み期間(2月16日-3月15日)に入れば、日銀が 資金供給を増やし、レポ金利も低下するとの期待が強い。翌日物のレ ポと3カ月物のTB利回りが逆転する逆ザヤ状態も解消するとの見方 だ。

午後の共通担保オペは本店分(15日-26日)の最低金利が0.11%、 平均金利は0.114%で、5倍を超える5兆1530億円の応札が集まった。 全店分(16日-5月13日)の最低金利は下限0.10%、平均金利は

0.105%だった。

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