東京外為:ユーロ3日続落、ギリシャ問題で景気の先行き懸念根強い

東京外国為替市場では、ユーロが 3営業日続落となった。ギリシャの財政問題をめぐる不透明が残るこ とから、ユーロ圏景気の先行き懸念が根強く、ユーロに売り圧力がか かりやすい展開が続いた。

資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役は、ギリ シャを中心とした債務問題を抱える国に対する債権規模が大きいドイ ツやフランスなどの経済に影響が及ぶ可能性が意識され始めていると 指摘。ユーロ圏内で「ドミノ倒し」のような現象も警戒されることか ら、景気に対して明るい見通しを描きにくいとしたうえで、ユーロは 売り圧力にさらされやすいと説明している。

ユーロ・ドル相場は午前の取引で一時1ユーロ=1.3654ドルと、 前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた1.3693ドルからユーロが 下落。午後は1.36ドル台後半で取引された。

ユーロ・円相場は午前に一時1ユーロ=122円42銭と、ニュー ヨーク時間午後遅くに付けた122円90銭からユーロ安・円高が進行。 午後は122円台半ばから後半で推移した。

一方、ドル・円相場は1ドル=89円台後半を中心に取引された。 午前に89円84銭までドルが買われる場面も見られたが、午後には 89円59銭まで押し戻され、値幅は25銭にとどまった。

ユーロ圏景気の先行き懸念

ギリシャ支援をめぐって市場で注目されていた欧州連合(EU) 首脳会合では、ギリシャの経済状況をより厳重に監視することが必要 との見解で合意するにとどまり、具体的な支援策の提示には至らなか った。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、ギリシ ャの支援については、具体策の落ち着きどころを模索中といった感が あり、「完全にあく抜けということにはならない」と指摘する。

国際決済銀行(BIS)の最新データによると、ドイツの銀行が 財政懸念を抱えているギリシャ、ポルトガル、スペイン向けに保有す る債権の額は昨年9月末時点で3308億ドル(約29兆7000億円)。 フランスの銀行は3068億ドル、英国の銀行は1563億ドルだった。

この日の欧州時間には、昨年10-12月期のユーロ圏の国内総生 産(GDP)が発表される。来週15日には、ユーロ圏の財務相会合、 さらに、16日にはEU財務相理事会が開催される予定となっており、 引き続き支援策の行方を見極めたいとの慎重な姿勢が続きそうだ。

米経済指標を見極め

一方、この日の米国時間には、1月の小売売上高と2月のミシガ ン大学消費者マインド指数が発表されるが、いずれも前月から改善が 見込まれている。

三菱UFJ証の塩入氏は、米指標の好調さが確認されて米金利が 一段高の展開となれば、ユーロ安・ドル高方向に圧力がかかりやすい とみている。

11日に米国で発表された6日までの1週間の新規失業保険申請 件数は44万件と、前週の48万3000件(速報値48万件)から4万 3000件減少。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の46万 5000件も下回った。

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