2月11日の米国マーケットサマリー:株が反発、ユーロは下落

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3683 1.3737 ドル/円 89.73 89.94 ユーロ/円 122.78 123.56

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,144.19 +105.81 +1.1% S&P500種 1,078.47 +10.34 +1.0% ナスダック総合指数 2,177.41 +29.54 +1.4%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .87% -.01 米国債10年物 3.72% +.03 米国債30年物 4.68% +.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,094.70 +18.40 +1.71% 原油先物 (ドル/バレル) 75.12 +.60 +.81%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがすべての主要通貨に 対して下落。欧州連合(EU)首脳会合がギリシャに財政赤字の抑 制を命じることで合意したものの、具体的な支援策がほとんど提示 されなかったことが嫌気された。

会合後の声明では、ギリシャやスペイン、ポルトガルといった 財政赤字削減に苦しむ国に対する新たな投機攻撃の波への対応は棚 上げされた。オーストラリア・ドルは上昇。同国の1月の失業率が 予想外に低下したことや中国の銀行融資拡大が背景にある。

インタラクティブ・ブローカーズ・グループのシニア市場アナ リスト、アンドルー・ウィルキンソン氏は「現時点では、EUの合 意が実体を伴うものなのか投資家には分からない」とし、「まだ何 も肉付けされていない」と指摘した。

ニューヨーク時間午後2時25分現在、ユーロはドルに対し1 ユーロ=1.3682ドルと、前日の1.3737ドルから0.4%安。対円では 前日比0.7%値下がりし、122円72銭(前日は123円56銭)。ドル の対円相場は前日比0.3%安の1ドル=89円70銭(前日は89円94 銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は反発し、1週間ぶりの高値に上昇。欧州連合(E U)首脳会合がギリシャ支援で合意したことを好感した。たばこ大 手のフィリップ・モリス・インターナショナルが120億ドルの自社 株買いを発表したことも追い風になった。

フィリップ・モリス・インターナショナルは4%高。銅生産の フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドや石油大 手のエクソンモービルも上昇し、商品や石油株の上げをけん引した。 ニューヨーク商品市場で非鉄金属や原油相場が値上がりしたことが 背景。公益事業のアリゲニー・エナジーは急伸。同業のファースト エナジーが47億ドルでの同社買収を発表したことがきっかけ。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比1%高の1078.47。一時は0.7%下落する場面もあっ た。ダウ工業株30種平均は105.81ドル(1.1%)上昇の10144.19 ドル。ニューヨーク証券取引所の騰落比率は6対1。

EU首脳会合はギリシャに財政赤字の抑制を命じることで合意。 同会合は同時に、統一通貨ユーロにとって導入来11年で最悪の今 回の危機の沈静化に向けて、「断固とした」行動を取る用意がある と表明した。一方、今回の合意では、ギリシャをはじめスペインや ポルトガルなど財政赤字に苦しむ域内各国を標的に新たな投機的攻 撃があった場合のEUの対応については明確にされていない。

オークブルック・インベストメンツ(イリノイ州ライル)のピ ーター・ジャンコウスキーズ氏は「ここ最近のギリシャに関するニ ュースを非常に心強く受け止めている」と語る。「投資家はEUの 合意に対して楽観的な見方を強めており、欧州市場の状況が米国に 波及することはないとの確信を強めた」と述べた。

◎米国債市場

米国債市場では30年債利回りが4週ぶりの高水準をつけた。 午後に実施された過去最大規模の30年債(160億ドル)入札で投資 家からの需要が予想を下回ったのが嫌気された。また欧州連合(E U)首脳会合がギリシャ財政問題の対応について合意したことも材 料視された。

米財務省が実施した30年債入札の結果によると、最高落札利回 りは4.720%。ブルームバーグ・ニュースがプライマリーディーラ ー(政府証券公認ディーラー)10社を対象にまとめた入札直前の市 場予想(4.687%)を上回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率 は2.36倍と、前回の2.68倍を下回った。過去10回の平均値は2.48 倍。

ドイツ銀行のプライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券 トレーディング責任者、ゲーリー・ポラック氏は、「全体としては 低調な入札だった。30年債という長期債への需要が短期債ほどでは ないことが分かった。明るさを増した景気動向とインフレ見通しを 考慮し、投資家は30年間も資金を預けるということに警戒心を抱 いている」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時20分現在、既発30年債利回りは前日比4ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01ポイント)上昇の4.68%。一時は1月 14日以来で最高となる4.71%まで上昇した。10年債利回りは 4bp上げて3.73%、2年債は変わらずの0.88%だった。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。上げ幅はここ約1週間で最大 となった。景気回復の兆しを手掛かりに商品への需要が増したほか、 ギリシャの財政赤字が拡大するとの懸念を背景に、ユーロに代わる 投資先として金が買われた。

金とドルはいずれも上昇。欧州連合(EU)首脳会合は財政問 題解決に向けてギリシャを支援することで合意したが、具体的な支 援内容を提示するには至らなかった。また、オーストラリアと中国 の経済統計が両国の景気回復を示唆する内容となったことで、銅を 中心に非鉄金属が金属が上昇した。

MFグローバル傘下のリンド・ウォルドック(シカゴ)の市場 担当シニアストラテジスト、アダム・クロプフェンスタイン氏は、 「金はほかのすべての商品と並行して上昇している」と指摘。景気 に対する楽観的な見方から、「この日は全般的なリスク志向が市場 に戻ってきたことで、投資家が金を求めた」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比18.40ドル(1.7%)高の1オンス=1094.70ドル で取引を終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は4日続伸。1週間ぶり高値を付けた。 スペインのサパテロ首相がギリシャ問題で合意に達したことは欧州 連合(EU)に安定をもたらすと述べ、株価が上昇したことが手掛 かりとなった。

S&P500種株価指数の上昇が原油買いの背景となった。EU 首脳会議では、当局者がギリシャの債務危機を食い止めるための措 置を取る決意を表明した。ギリシャの財政問題により、最近は南欧 の債券市場で動きが荒くなり、世界の株式相場およびユーロが軟調 に推移している。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタムフォード) の市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は「原 油は株の動きに支配されている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前 日比0.76ドル(1.02%)高の1バレル=75.28ドルと、3日以来の 高値で取引を終了。年初からは5.1%下げている。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE