NY外為(10日):ユーロ反落、ギリシャ救済観測後退

ニューヨーク外国為替市場では ユーロが対ドルで下落。ドイツ政府関係者が欧州連合(EU)首脳 会議ではギリシャ救済の発表に至らないとの認識を示したことがユ ーロ売りを誘った。

ドルはほとんどの主要通貨に対して上昇した。バーナンキ米連 邦準備制度理事会(FRB)議長が貸し出し正常化の一環として、 公定歩合を「遠くない将来」に引き上げる可能性があると明らかに したことがきっかけ。ユーロは前日、ドルに対し約5カ月ぶりの大 幅高となった。ギリシャが財政健全化に向かうことを前提に、EU が救済に乗り出すとの見通しが強まったことが背景にあった。

ゲイン・キャピタル・グループ傘下のオンライン為替取引会社 FOREXドット・コム(ニュージャージー州ベドミンスター)の チーフ為替ストラテジスト、ブライアン・ドーラン氏は「ユーロは 相次ぐニュースに一喜一憂している。依然としてかなりの信用懸念 がユーロの重しとなっている。ギリシャだけの話ではない。ポルト ガルやスペイン、イタリアまでがそうだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時現在、ユーロはドルに対し1ユーロ=

1.3731ドルと、前日の1.3797ドルから0.5%下落。円の対ドル 相場 は前日比0.3%安の1ドル=89円98銭(前日は89円69 銭)。円は 対ユーロで0.2%高の1ユーロ=123円52銭(123円 75銭)。

欧州議会でドイツのメルケル首相率いるキリスト教民主同盟の会 派に所属するマーカス・ファーバー氏は、同会派と独政府当局者らと の話し合いに基づき、ドイツとフランスが中心となって「厳しい前提 条件」に基づくギリシャ支援を協議しているとした。さらに、独政府 はEUとして計画を打ち出すよりも、2国間の枠組みの 方を望んで いると語った。

膨張する財政赤字に歯止めをかけようとするギリシャのパパンド レウ首相の力量は10日、労働組合のストで学校や病院が閉鎖され、 航空輸送が停止するなかで試されることになる。

約60万人の公務員が加盟する公務員労組(ADEDY)による 24時間ストにより、航空管制官や民間航空の従業員が職場を離れる ために領空は事実上、閉鎖となる。ギリシャ最大の空港、アテネ国際 空港の広報担当者が電話で語ったところによると、国際便と国内便の 約483便が欠航となる。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は「ギリシャ の計画が発表されても、それを見極める必要がある。どのような不安 定さもユーロにはマイナス材料だ」と指摘した。

FRB議長

バーナンキ議長は下院金融委員会での公聴会での証言テキストで、 公定歩合の引き上げが金融政策見通しの変化を示唆するものではない と述べた。連邦公開市場委員会(FOMC)声明にあった「長期にわ たってフェデラルファンド(FF)金利の異例な低水準を正当化する 可能性が高い」との文言を繰り返した。

バーナンキ議長はまた、FF金利の「指標としての信頼が従来 よりも低下した」場合には、FRBが一時的に金融政策の指標として の役割を準備預金金利に求める可能性があることを明らかにした。

モルガン・スタンレーのストラテジスト、ロン・リーベン氏は 「ド ルは議長証言を受けて強含んだようだ。だれの予想よりもやや 突っ込んだ内容だった。FRBは量的緩和政策からの出口戦略に動き 始めており、明らかに大陸欧州や英国、日本よりも引き締めに向かっ て進んでいるようだ」と語った。

FF金利先物相場の動向によると、FOMCが6月の会合までに 少なくとも0.25ポイントの利上げを実施する確率は22%。前日の 19%から上昇した。

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