国内初「チャインドネシア」投信登場へ、インドネシア高成長に視線

世界第4位の人口を持つインドネ シアへの注目度が高まっている。投資信託業界では昨年11月、国内初 のインドネシア株ファンドが設定され、順調に資産規模を拡大。さら に今年3月には、中国とインドを加えたアジアの高成長3カ国で構成 するチャインドネシア株ファンドも初登場する見通しだ。

3月12日に新規設定されるのは、欧州3位の資産運用会社、仏ア ムンディグループのソシエテジェネラルアセットマネジメントが運用 する「アムンディ・チャインドネシア株投信」。販売会社は野村証券。 SGアセットの10日付プレスリリースによると、チャインドネシアを 主要投資対象としたファンドは日本で初めて。

高い経済成長の新興国グループとしてBRICs(ブラジル、ロ シア、インド、中国)が知られるが、「チャインドネシアの2008年の 実質成長率はそれを上回り、今後も上回るとの予想がある。3カ国の 貿易相関性は高く、ともに成長していく点で、組み合わせて投資する 意義がある」と、同社の浜田直之常務は10日、ブルームバーグ・ニュ ースの電話取材で述べた。

BRICs構成国の中国、インドにインドネシアを加えたチャイ ンドネシアという造語が使われ始めたのは昨年夏ごろから。ゴールド マン・サックス証券は同年7月、「アジア担当エコノミストが今年重点 を置いているマクロの主要テーマの1つは中国、インド、インドネシ アの堅調な内需拡大」と投資家向けリポートで紹介、チャインドネシ アの合算国内総生産(GDP)は10年末に米国の52%に相当する7.5 兆ドルに達し、10年足らずで4倍に成長するとの見通しを示した。

トップ3の調和バランス

チャインドネシアは、アジア域内でトップ3のGDP成長国で、 人口は約26億人と全世界の4割を占める。世界経済のけん引役として 存在感を高めてきた中国とインドに地理的に近いインドネシアは、両 国の成長に合わせ豊富な資源の供給国として発展、今後の内需拡大が 期待されている。

SGアセットの浜田氏によれば、3カ国の株式を組み合わせると リスク・リターン特性が格段に向上するという。05年1月からの5年 間、3カ国の株価指数とそれらを組み合わせたチャインドネシア合成 指数のリスク・リターンを見ると、合成指数はリターンが最も高かっ たインドネシアと同程度となったが、リスクは最も低かった。

ブルームバーグ・データによると、インドネシア株式市場の時価 総額は約20兆円。中国(本土のみ)の270兆円、インドの110兆円よ りもかなり小さいが、08年の名目GDPに対する時価総額の割合は 42%と、中国の68%、インドの1倍と比較して低く、割高感はない。 こうした点から、「株価上昇は始まったばかりで、伸びしろは十分」と ピーシーエー・アセット・マネジメントの高橋庸介常務は見ている。

インドネシア株ファンドは残高120億円に

インドネシアのみを投資対象国とした株式投信は、昨年11月にア イエヌジー投信とピーシーエー・アセット・マネジメントが日本で初 めて、「ING・インドネシア株式ファンド」「PCAインドネシア株 式オープン」をそれぞれ投入した。現在の純資産総額は2本合計で120 億円と、設定当初の4倍に膨らんだ。

新興国市場に強みを持つ金融グループ、HSBCが9日に発表し た「第3回マス富裕層の投資意識調査」では、金融資産1000万円以上 を保有するマス富裕層の47%が海外投資に関心があり、投資意向のあ る国としてインド、中国、ブラジルがトップ3を占め、インドネシア も7位と上位に入った。

野村証券では、昨年秋から新規に取り扱う株式投信の大型化が相 次いでいる。年明け以降では、1月26日に設定された「JPM世界鉄 道関連株投信」の純資産総額が9日現在で1313億円、2月5日設定の 「野村・ブラジル・インフラ関連株投信」が852億円となっている。

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