中国:元上昇より賃上げ選択も、貿易黒字縮小目指し-クレディS

海外から貿易黒字の削減圧力を 受けている中国は、人民元上昇を容認するよりも労働者の賃金引き 上げを通じて、黒字縮小を目指す可能性がある。クレディ・スイ ス・グループがそうした見通しを示した。

クレディ・スイスは、人件費が増えれば、中国の輸出競争力を押 し下げる一方で、国内の購買力拡大と経済成長維持につながるとみ ている。中国政府は、信用危機をもたらした貿易・投資の不均衡を 解消するため、過去1年7カ月間にわたる人民元とドルとの連動を 打ち切るよう米欧当局者から圧力をかけられている。

同社で15年余りにわたり中国・アジア経済を担当してきたエ コノミストの陶冬氏(香港在勤)は9日のインタビューで、「賃金 引き上げは広く国内労働者の利益になり、より良い選択肢だ」と指 摘。「通貨切り上げは、中国の輸出業者がマレーシアやメキシコな どの競争相手に対して劣勢を強いられる結果を招くだけだ」と述べ た。

陶氏によれば、この戦略により今年の元上昇率は3%にとどま る見込みだ。中国東部の江蘇省で今月、最低賃金が13%引き上げ られたことは、賃上げが中国経済のリバランス(構造調整)に向け た当局者の取り組みで重要な役割を果たすことを示唆しているとい う。

同氏はまた、中国の当局者は圧力に屈したと見られることを避 ける意向で、米欧諸国による圧力は元上昇の時期を遅くするだけだ と指摘。「政府は世界経済のリバランスへの貢献を目指す際に、米 国や他の国々からの圧力に抵抗を続け、自国経済が恩恵を享受する 方法を模索するだろう」と予想。「賃上げは、内需拡大と輸出依存 からの脱却を狙う政策担当者の目的にかなうだろう」と説明した。

--Li Yanping. Editors: Paul Panckhurst, Chris Anstey

参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 野崎 ひとみ Hitomi Nozaki +81-3-3201-3549 or hnozaki@bloomberg.net Editor:Masashi Hinoki 記事に関する記者への問い合わせ先: Li Yanping in Beijing at +86-10-6649-7568 or yli16@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Chris Anstey at +81-3-3201-7553 or canstey@bloomberg.net

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