12月機械受注は前月比20.1%増加-設備投資に底打ちの兆し

国内民間設備投資の先行指標であ る船舶・電力を除く民需(コア機械受注)は、昨年12月に前月比で3 カ月ぶりに増加した。増加率は事前予想を大幅に上回った。今年1- 3月期も2四半期連続で増加が見込まれ、輸出や生産の拡大を背景に 底打ちの兆しが出てきた。

内閣府が10日発表した12月の機械受注統計によると、コア機械 受注(季節調整値)は前月比20.1%増の7512億円となった。上昇率 は比較可能な1987年4月以降で過去3番目。前年同月比では1.5%の 減少。内訳は製造業が前月比17.1%増、非製造業が同22.9%増だった。 10-12月期は前期比0.5%増と、昨年9月時点で内閣府が調査・集計 した見通しの1.0%増をやや下回ったが、7四半期ぶりに増加に転じ た。

内閣府は12月のコア機械受注について「下げ止まりつつあるもの の、一部に弱い動きが見られる」とし、前月の基調判断を据え置いた。 機械受注は各企業が設備用機械をメーカーに発注する段階で集計する ため、実際の設備投資に半年程度先行するとされる。足元の基調では、 輸出増加を背景に電気や自動車など製造業を中心に持ち直している半 面、通信や金融保険などの非製造業は弱い。

2月の月例報告で「総合判断」

津村啓介内閣府政務官は記者説明で、1-3月期の機械受注見通 しを踏まえた設備投資の動向について「昨年の年末にかけて底を打っ た可能性はある」との認識を示す一方、15日に公表される昨年10-12 月期の国内総生産(GDP)統計などの結果を経て、2月の月例経済 報告で「総合判断したい」と語った。ブルームバーグ・ニュースのエ コノミスト調査によると、同期の実質GDPの予想中央値は前期比

0.9%増(年率換算3.6%増)が見込まれ、設備投資も7期ぶりに小幅 プラスになりそうだ。

マネックス証券の村上尚己チーフエコノミストは統計発表後、「こ れまでの輸出企業の業績改善が設備投資増加につながり始めているこ とを示す結果である」と述べ、「特に、製造業からの受注は完全に底離 れし、増加トレンドが明確になっている」との見方を示した。

この日のドル円相場は午前11時現在、1ドル=89円79銭で推移。 統計発表直前は同89円80銭だった。日経平均株価の午前の終値は、 前日比102円88銭高の1万0035円78銭。

1-3月見通し

ブルームバーグ・ニュースの事前調査では、12月のコア機械受注 の予測中央値は前月比8.0%増。予想範囲は4.1%増から18.0%増だ った。内閣府が主要機械メーカー280社を対象に12月末時点で調査・ 集計した1-3月期のコア機械受注の見通しは、前期比2.0%増とな った。内訳は製造業が前期比2.3%増、非製造業が同9.1%増の見通し。

津村政務官は1-3月期の見通しについて、12月が大幅に上昇し たことから、1月から3月までの各月で前月比3.0%減でも達成でき るとの試算を示した。09年1年間でみると、コア機械受注は前年比

26.9%減の8兆4762億円と、過去最大の下落率と最低の受注額を記録 した。機械受注は持ち直しつつあるものの水準はなお低い。内需が弱 く、企業のコスト削減が続く中、設備投資が本格的に回復するには時 間がかかりそうだ。

明治安田生命保険運用企画部の小玉祐一チーフエコノミストは 「機械受注が回復する環境は次第に整いつつあり、1-3月期以降も 緩やかに回復する可能性が高い」と指摘。「もっとも、企業の設備過剰 感は依然として残っているため、底打ち後も急回復は期待できず、当 面は更新需要を中心とした緩やかな回復にとどまろう」との見方を示 した。

設備投資の関連指標では、資本財出荷は昨年10-12月期に前期比

11.5%増、振れの大きい輸送機械を除いても同11.4%増加した。12 月の工作機械受注の内需は前年同月比14.6%増と、11月分の同38.8% 減からプラスに転じた。

--取材協力  Minh Bui,Sachiko Ishikawa Editor:Hitoshi Ozawa,Norihiko Kosaka

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