2月9日の米国マーケットサマリー:ダウ平均1万ドルを回復

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3788 1.3649 ドル/円 89.59 89.26 ユーロ/円 123.53 121.81

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,058.64 +150.25 +1.5% S&P500種 1,070.52 +13.78 +1.3% ナスダック総合指数 2,150.87 +24.82 +1.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .82% +.06 米国債10年物 3.64% +.08 米国債30年物 4.57% +.08

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,077.20 +11.00 +1.03% 原油先物 (ドル/バレル) 73.95 +2.06 +2.87%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し5カ月余 りで最大の上げとなった。欧州連合(EU)の当局者らが、ギリシ ャが財政赤字削減で前進することを前提に同国を支援する可能性を 示したことが手掛かり。

円はユーロに対し3カ月余りで最大の値下がり。EUの行政執 行機関である欧州委員会の経済担当委員に10日付で就任するオ リ・レーン氏は、「われわれの支援を受けるにあたり、ギリシャは 必要な措置を講じる必要がある」と述べた。またドイツの議員2人 は、同国がギリシャの支援を検討していると語った。

モントリオール銀行の外国為替セールス担当ディレクター、ジ ョナサン・ジェンチャー氏(トロント在勤)は「こうしたニュース が流れれば買いに動かざるを得ない」と指摘。「これまで売られ過 ぎていたことと、ユーロにプラスのニュースがあいまって大きく上 昇した」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時14分現在、ユーロはドルに対し1 ユーロ=1.3783ドルと、前日の1.3649ドルから1%高。一時

1.4%高と、昨年9月8日以降で最大の上げを記録した。円は対ユ ーロで一時2%安の1ユーロ=124円18銭と、11月4日以降で最 大の値下がりとなった。円の対ドル相場は前日比0.4%安の1ドル =89円63銭(前日は89円26銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は反発。ダウ工業株30種平均は1万ドル台を回復 した。ギリシャが支援を受けるとの期待から、欧州各国の財政悪化 で世界的な景気回復が腰折れになるとの懸念が和らいだ。

S&P500種株価指数の金融株指数は朝方の下落から上げに転 じた。JPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴが上昇をけん 引した。銅生産のフリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ ゴールドや産金のニューモント・マイニング、石油大手のコノコフ ィリップスも軒並み上昇。金属価格や原油相場の上昇が追い風にな った。清涼飲料最大手のコカ・コーラも高い。中国やインドでの販 売が伸びたことを好感した。

パイオニア・インベストメント・マネジメント(ボストン)で 2000億ドル以上の運用に携わるジョン・キャリー氏は、「株価は引 き続きじりじりと上昇するだろう」と指摘。「企業環境は非常に明 るい。業績はまずまずで、需要も回復している。景気回復は進行し ているようだ。ギリシャが何らかの支援を受けるとの観測もあり、 支援材料になっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比1.3%高の1070.52。ダウ工業株30種平均は150.25 ドル(1.5%)上昇の10058.64ドルと、昨年11月9日以来の大幅な 上げとなった。ニューヨーク証券取引所の騰落比率は5対1。

◎米国債市場

米国債相場は大幅下落。10年債利回りは年初来の大幅上昇を記 録した。欧州当局者がギリシャの財政赤字削減での進展を条件に同 国への支援を検討していることを示唆したことから、米国債への売 りが膨らんだ。

米国債は4日ぶりに下落。欧州連合(EU)当局者は数日内にギ リシャへの支援を協議すると述べた。午後に実施された3年債 (400億ドル)の入札では最高落札利回りが1.377%。ブルームバー グがプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)6社を対 象にまとめた予想では1.36%だった。

ICAP(ニュージャージー州ジャージーシティー)のブローカ ー、ポール・ホーマン氏は「欧州への信頼感が高まった。それが米 国債に売り圧力をかけている。悪影響の広がりは今日のところは落 ち着いているようだ。しかし日々の動きを注視していく」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後2時39分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.64%。この日は昨年12 月31日以来最大となる8bp上げる場面もあった。先週末は一時

3.5347%と、昨年12月21日以来の低水準を付けた。同年債(表面 利率3.375%、2019年11月償還)価格は19/32下げて97 27/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。ドルの下落を背景に、代替投 資先としての金への需要が強まった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は一時0.9%下落。欧州連合(EU)がギリシャの財政 赤字問題を支援するとの観測を背景にドルが売られた。先週はギリ シャがデフォルト(債務不履行)に陥るとの懸念から、ドルの対ユ ーロ相場は8カ月ぶり高値まで上昇。一方、金は3カ月ぶり安値ま で下げていた。ドルが上昇すると、金は下げる傾向がある。

ザブリオンデスク・ドット・コムのアナリスト、ジェームズ・ ムーア氏(ロンドン在勤)はリポートで、「ユーロの強含みにより、 金にいくらか買いが入った」と指摘しながらも、「EU諸国がギリ シャ支援で合意しなければ、手じまい売りが出やすい状況は続いて いる」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比11ドルちょうど(1%)高の1オンス=1077.20 ドルで取引を終了した。年初からは1.7%下落している。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は続伸。過去1週間で最大の上げとなっ た。欧州連合(EU)がギリシャの財政赤字問題で支援する可能性 を示したことで、ドルの対ユーロ相場が下げたことが買い材料とな った。

原油は一時3.1%上昇。ドルが昨年6月以来の大幅安となった ことで、代替投資先としての商品への魅力が増した。EUの行政執 行機関である欧州委員会の経済担当委員に10日付で就任するオ リ・レーン委員は、EUがギリシャに「広義の支援を提供すること は可能だ」と述べた。

リンド・ウォルドック(シカゴ)のシニア市場ストラテジスト、 リチャード・イルチスジン氏は「この日は為替市場の動きが焦点だ った。原油はそれに追随したに過ぎない」と指摘。「市場参加者は 皆ユーロ圏で何らかの為替介入があるかどうかに注目している」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前 日比1.86ドル(2.59%)高の1バレル=73.75ドルで取引を終了。 一時は74.15ドルまで上昇する場面もあった。

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