ECBの出口戦略、先送り余儀なくされる公算も-ギリシャへの懸念で

欧州中央銀行(ECB)は、緊急の 資金供給措置の解除先送りを余儀なくされる可能性がある。解除すれ ばギリシャやスペイン、ポルトガルをめぐる金融市場の懸念を増幅し かねないためだとエコノミストらは指摘する。

ギリシャ政府などが財政赤字抑制に苦しむなか、すでに投資家の 間ではこれらの国の資産を手放す動きが見られ、3カ国は債務返済資 金を確保するコストが上昇している。ECBがユーロ圏の銀行を対象 とする無制限の資金提供策を引き揚げることで出口戦略を推進すれば、 金利が上昇し、欧州の景気回復に対する信頼感はさらに損なわれるこ とになる。

大和キャピタル・マーケッツヨーロッパのエコノミスト、コリン・ エリス氏(ロンドン在勤)は「ギリシャやスペイン、ポルトガルの銀 行は低コストのECBの資金に過度に依存しているため、こうした資 金が枯渇したり、銀行セクターがぜい弱になる気配が少しでもあれば、 市場を混乱させる」と予測。それは「ECBが出口戦略のペースを遅 らせる論拠を強める」ことになると語った。

ECBは将来的なインフレ回避に向け、深刻なリセッション(景 気後退)への対策として導入した措置の解除を目指している。1年物 と6カ月物資金供給を終了させることをすでに発表しており、オペの 方法を入札に戻すかについても来月決定する。ECBは現在、銀行に 対して政策金利(1%)での無制限の資金供給を実施している。

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