米国債:値を戻す-欧州でのデフォルトを懸念

米国債相場は午後遅くまで売りが 続いたがその後、反転した。9日からの過去最大規模(810億ド ル)の米国債入札を警戒する動きがみられたが、欧州諸国でのデフォ ルト(債務不履行)に対する懸念が強まり、米国債に買いが戻った。

米国債利回りは約7週ぶりの低水準に下げた。ギリシャやスペ イン、ポルトガルといった欧州諸国のソブリン債のリスク問題を背景 に高リスク資産への投資妙味が薄れ、株が下落した。

トロント・ドミニオン銀行(トロント)のチーフ金利ストラテ ジスト兼エコノミスト、エリック・ラッセルズ氏は「市場は方向性を 見失っている。大量の国債入札があり、低い経済成長率、さらにソブ リン債問題もある。市場は異なる2つのシナリオの間で揺れ動いてい る」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時31分現在、10年債利回りは先週末とほぼ同水準の

3.57%。同利回りは一時4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01 ポイント)上昇していた。同年債(表面利率3.375%、2019年11 月償還)価格は1/32下げて98 13/32。

2年債利回りは0.76%。先週末は12月9日以来で最低の

0.72% を付けた。30年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01 ポイント)下げて4.50%だった。

国債入札

米財務省は9日に3年債(400億ドル)、10日に10年債 (250 億ドル)、11日に30年債(160億ドル)の国債入札を実施 する。

ジェフリーズ・グループによると、入札前の10年債利回りは 約3.53-3.7%の間で推移すると予想されている。チーフ・テクニ カル・ストラテジスト、ジョン・スピネロ氏(ニューヨーク在勤) は「これだけ大量の国債入札で顕著な結果を残すとは考えられない。 試練の時を迎えるだろう。その一方でリスク回避の取引が続いている ことも認識している」と述べた。

欧州連合(EU)最大の財政赤字を抱えるギリシャは外部から の支援なしに赤字を縮小できると金融市場に訴えるが、ギリシャやポ ルトガル、スペインの借り入れコストは急伸している。先週の金融市 場で同3カ国のクレジット・デフォルトスワップ(CDS)のスプレ ッドは過去最高水準に上昇した。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMC O) の共同最高投資責任者(CIO)、モハメド・エルエリアン氏 はギリシャが財政赤字削減に取り組む上で、国外の支援が必要だと 語った。

ガイトナー米財務長官は、7日に放映されたABCテレビとの インタビューで、米国に付与されている最上級格付け「トリプル A」が引き下げられることは「絶対にない」と自信をみせた。

ブラード総裁

米セントルイス連銀のブラード総裁は、米連邦準備制度理事会 (FRB)がバランスシート縮小のため、今年後半に資産売却を開始 する可能性があると語った。ロイター通信が報じた。

2年債と10年債の利回り格差はこの日、2.80%だった。

金利先物相場の動向によれば、連邦公開市場委員会(FOM C) が6月の会合までに政策金利を少なくとも0.25ポイント引き 上げる確率は18%と、1カ月前の32%から低下した。

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