ココア先物:上昇相場は終了か-チョコレートメーカーの利ざや拡大へ

過去30年で最長となっているココ アの上昇相場が終わりつつある。カカオ豆の生産増により、チョコレー トメーカーの利ざやが拡大しそうだ。これらの企業は既にキャンディー バー(棒状の菓子)のサイズを小さくしたり、コスト削減のため割安な 代替原料を利用したりしている。

カカオ豆価格が昨年23%上昇したことを受け、欧州の在庫は過去 5年平均の5倍の水準に達している。主要生産国のコートジボワールや ガーナ、インドネシアの2009年10月-10年9月の生産は6.6%増加 する可能性がある。世界最大のバルクチョコレートメーカー、スイスの バリーカレボーは、世界景気が鈍化するなか、売上高が2%以上伸びる のは12年になると予想している。

ドイツの供給会社ハンブルク・ココア・コモディティー・オフィス のマネジングディレクター、ハンスベルナー・レムブケ氏は「需要は低 調だ」と指摘。「欧州の倉庫はココアバターでいっぱいだ。今年の消費 は09年より悪化するだろう」との見方を示す。

ココア価格が下落すれば800億ドル(約7兆1000億円)規模のチ ョコレート市場の利ざや拡大につながり、米食品大手クラフト・フーズ による190億ドル規模の英菓子大手キャドバリー買収のリターン(収益) が押し上げられる可能性がある。スイスのフォントベール銀行のアナ リスト、クラウディア・レンツ氏(チューリヒ在勤)によると、価格が 25%下落すれば、スイスの菓子メーカー、リンツ・アンド・シュプルン グリーの営業利益は15%増加すると見込まれる。

米食品メーカーのマーズは昨年、オーストラリアで販売しているチ ョコレートバー「スニッカーズ」のサイズを12%縮小。価格は変更せ ず60グラムから53グラムとした。キャドバリーのトッド・スティッ ツァー最高経営責任者(CEO)は昨年10月21日の電話会議で、同 社が7-9月(第3四半期)に「技術革新による利ざやの大幅な改善」 を達成したことを明らかにした。

価格見通し

VMグループ(ロンドン)のアナリスト、ゲーリー・ミード氏は、 ココア先物の今年の平均が10%下落し1トン当たり2700ドルになる と予想。下落すれば05年以来。英スタンダード・チャータード銀行は 先週末の終値から年末までに5%、エコノミスト・インテリジェンス ・ユニットは5.4%、それぞれ下落するとみている。ニューヨーク市 場の先週末の終値は3001ドルだった。

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