トヨタ社長にビル・フォード氏を見習えとの声-メディア対応で

トヨタ自動車が世界最大の自動 車メーカーとなる上で大きな役割を果たした顧客との信頼関係の修 復に努めている同社の豊田章男社長は、同じく評判を落とした後に 立て直しに成功したビル・フォード氏の戦略を真似ることができる だろう。

トヨタの事実上の創業者である豊田喜一郎氏の孫で、8カ月前 に就任した豊田章男社長(53)は、同社が米政府による安全性調査 と一部車種の販売の一時停止による影響拡大を食い止めようと努め る中、公の場での役割をほとんど回避してきた。急加速に関連した リコール(無料の回収・修理)が発表された先月21日から今月5日 の謝罪会見までの約2週間、自ら進んでメディアを通じて発言する ことはなかった。

豊田氏とは対照的なのが、ビル・フォード氏の危機対応だ。会 長就任後に、ファイアストーン製タイヤを装着するスポーツ型多目 的車(SUV)「エクスプローラー」の横転事故の問題が起こり、 消費者の信頼感は大きく損なわれたが、創業者ヘンリー・フォード 氏のひ孫である同氏は2002年に自らテレビコマーシャルに出演して 社のイメージ回復に努めた。

米マリアン・ケラー・アンド・アソシエーツのマリアン・ケラー 社長は「ビル・フォード氏と豊田章男氏の真の共通点は、社名がそ れぞれの名字に由来するということだ」と述べた上で、「相違点は、 フォード氏がファイアストーン問題の前から常に社のスポークスマ ンであることだ」と指摘した。

エール大学経営大学院の副学部長、ジェフリー・ソネンフェル ド氏は豊田社長の謝罪について、「哀れなほど不満足であり、痛ま しいほど不十分だ」と指摘。「日本で様々な物に守られて穏やかに 謝罪するのでは十分ではない。説明責任を果たすためには米国に来 る必要がある。社長だけが社全体については語ることができるので あり、これまで豊田家が培ってきたものを利用できる時機を逸しつ つあるからだ」と説明した。

豊田章男氏とビル・フォード氏はともにコメントを控えた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE