G7閉幕:景気刺激策の維持で合意、確固たる回復見極めるまで

7カ国財務相・中央銀行総裁会議 (G7)は景気刺激策の継続で合意し、カナダ、イカルウィットで の会合を終了した。金融市場で財政赤字の拡大に投資家の注目が集 まっているなかで、支援継続の確認となった。

カナダのフレアティ財務相は「われわれが互いに約束した景気 刺激策を継続するとともに、より持続可能な財政方針へと移行する 出口戦略の検討に着手する必要がある」と述べた。

各国政府は、リセッション(景気後退)からの回復支援を続け るなかで債務が膨大に膨れ上がり、投資家に国債を敬遠させるだけ でなく、今後の経済成長が損なわれる恐れがある。このジレンマが 拡大しており各国政府は厳しい局面を迎えている。

MSCI世界株価指数は先週、ギリシャなど一部欧州諸国の財 政赤字への懸念から、昨年10月以来の安値に下落した。

マータ・オン・ザ・マーケッツのチーフ・マーケット・ストラ テジスト、T・J・マータ氏は「各国とも片方に債務問題、そして もう片方に景気が二番底に陥るリスクを抱えながら、難しい試練を 乗り越えようとしている」と述べた。

ギリシャの財政問題

欧州連合(EU)最大の財政赤字を抱えるギリシャは外部から の支援なしに赤字を縮小できると訴えるが、金融市場から信頼を得 るのは厳しい。ギリシャのほかにもポルトガルとスペインの借り入 れコストも急伸している。前日の金融市場で同3カ国のクレジッ ト・デフォルトスワップ(CDS)のスプレッドは過去最高水準に 上昇した。

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁はG7財務相らとの共 同記者会見で、ギリシャが2012年までに財政赤字を欧州連合(E U)基準に削減することに期待を表明し、ギリシャにはそれが可能 だと確信すると述べた。

ダーリング英財務相はイカルウィットでインタビューに応じ、 「今は経済を支援し、財政赤字は景気回復に伴い縮小を図るという のが大半の国の立場だ」と語った。

国際通貨基金(IMF)の試算によると、20カ国・地域(G20) の国内総生産(GDP)に占める債務の比率は2014年に118%に 達する見通しだ。今回の金融危機が発生する前の比率は約80%だ った。

金融規制

世界的な銀行規制強化の動きに分裂の兆候が見られるなか、各 国政府は、銀行資本の質と量の引き上げを金融機関に求める方向で 今後も協調することで一致した。オバマ米大統領が打ち出した大手 金融機関の規模や自己勘定取引を通じたリスクテークの制限など、 各国独自の政策を追求することも引き続き認められるという。

G7はまた、先月の地震で深刻な被害を受けたハイチの債務を 免除する必要があるとの意見で合意した。

フレアティ財務相は「ハイチでの悲劇が復興を妨げる負担にな ってはならないとの見解で一致した」と語った。

同財務相はG7では通貨について話し合ったが、行き過ぎた為 替の変動は経済や金融の安定に悪影響を及ぼすとの「従来の見解を 踏襲する」と述べた。

またガイトナー米財務長官は、米国は「強いドル」を支持して いるとあらためて表明した。

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